大海原の小さな光

凪、それは妖夢たちが弱まる現象。主人公たちが倒すべき怪物の能力が活発になり大量に出てくる現象、というのはわりと見かけるけれど、弱くなるというのはあまり聞いたことがない。設定としては結構目新しいですね。だが、それでやってることはといえば、何故かはよく分からないが大量に出てきた妖夢を何人かの異界士たちがバッタバッタと倒しているだけ。大量に出てくるだけの話と変わらないぞ。

妖夢が弱る以上は神原にも何らかの影響が出ると考えられた。だが、具体的にどんな影響が出るのかは不明である。妖夢が弱るわけだからパッと見悪いことはあまり想像出来ないが。でも、悪いことが起こるんでしょうねぇ。というか、今にも暴れだしそうな雰囲気がぷんぷんと。適当だな。なるべく納得できる理屈が欲しいところだ。


怪しげな男、藤真弥勒は語る。境界の彼方という妖夢を。虚ろな影はまだしも境界の彼方ってどういうネーミングだ。タイトルを重要な要素にしたいという作り手の意図しか感じられない。作中人物の感覚として、一体どういう状況に置かれればそんな名前をつけるのか。

もとい。人間の怨嗟から生まれたもので、世界を破壊に導くと言われ、疾病や自然災害の原因ともされる。フレーズだけ聞くとすごく強そうですね。いや、実際強大なのだろう。しかし、こう強そうな奴が出れば出るほど虚ろな影とは何だったのか、と思わずにはいられない。あいつも稀に見る強敵、みたいな煽りだった筈なんだが。


ここに来て急に思い出したように、栗山の神原に対する感情がどんなものなのかについて言及する場面があったり、敵が神原を狙ってるようだったり。ようやく主人公たちがストーリーの中で目立ってきた気がする。