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Fate/Zero 文庫版 第2巻「英霊参集」

どこをとっても面白い。

登場人物は印象的だし、能力バトルなバトルロイヤルとしても既存の物語の前日譚としても面白い。まぁ、問題がないわけでもないが。

とりあえず、冒頭ようやく冬木市に姿を現したと思ったら長々と銃の説明をしただけだった切嗣に笑った。その後緒戦でもずっと狙撃の機会を窺っていただけ(しかも結局機会がなくて失敗)。他にもホテルを爆破したが、結局無駄だったぽいとか。この人の主人公として最大の問題点は、人名を数だけで考える思考回路とかそういう点じゃなくて、ただ単純に出番が少ない上にその中で主人公らしいことをまるでしていない点だと思う。

言峰がなんとなく悪役と言うより敵役って感じ。主人公だけを執拗に付け狙うライバルキャラと言うか。とりあえず、言峰が時々出てきては話題に挙げてくれるお陰で切嗣はこの物語の中心、即ち主人公を名乗れていると思うんだ。

ライダー達は本当に面白い。よく言えば雰囲気が沈みがちな物語における一服の清涼剤、茶化して言えば存在がギャグ。後、方向性は大分違うがキャスター達も同じぐらい面白い。人の命を何とも思っていない、なんて陳腐な言葉がしかし実に適切なグロ表現コンビ。アニメ版でどうするんでしょうねこの人達。


いよいよ聖杯戦争が本格的に始まったわけだがこの作品の戦闘には構造的な欠陥があるのではないか(←龍之介の人間オルガン風に)。なにせ第四次聖杯戦争は最後に切嗣、セイバー、言峰、ギルガメッシュの四人が残るのが歴史的事実として確定しているので彼らの戦闘はいまいち緊張感が出ない。「必滅の黄薔薇」は普通に考えれば恐ろしい効果だがセイバーの脱落はありえないのでふーんとしか思えない。バーサーカーは確かにギルガメッシュに有効な能力があるがギルガメッシュが負けるはずはないのでへぇーとしか。

例えばキャスター討伐としてランサーやライダー辺りが現れてくれればどっちが勝つか読めなくて緊張感があると思うが、セイバーやギルガメッシュ(は当分出てこない予定か)が出てきたらキャスターの勝利は100%無くなってしまい消化試合感がひどいと思う。

まぁ、見方を変えればどれほど強そうであっても、相手が相手であるという時点で絶対に勝てないことが分かりきっているというのは前日譚の醍醐味とも言えるが。
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