<物語>シリーズ セカンドシーズン 第10話「第閑話 まよいキョンシー其ノ肆」
運命石の扉の選択。
『傾』編終わり。これぞSFと言うべき見事な締め。
生き残りに見つけてもらうべく盛大に花火をした阿良々木くんたちであったが、寄ってきたのは大量のゾンビであった。しかし、そこを一人の女性に救われる。それは無事に十年間育った八九寺であった。彼が忍野から託されたという手紙から、この事件の真相がついに明かされる。
事件の真相と言えるネタは色々あったけれど最大の仕掛けはこれだろう。簡単に言うと、タイムトラベルなどによる過去の改変は決して出来ず、そういうことをしようとしても別の並行世界に切り替わるというもの。世界を変えられるという前提で動き、実際変わったように見えたが、実は並行世界に行ったのがそう見えただけというオチ。これ自体はさほど珍しいネタではない、というか殆ど定番ネタと言っても良いほどだが、この場合はそこまでの世界の変わりようが本当に絶望的だったので、このネタが非常に響く。
加えて、実は生き延びてしまっていたキスショットの相手をすることがこの世界を救うことであると同時に、二人が元の世界に戻ることにも繋がっていく。そしてそれは断じて彼女を倒すことではなかった。という流れがまた素晴らしい。
ところで、『猫(白)』では自分が怪異に気付かない筈はないから虎は羽川にだけ見えているものでは、などと言ってそうでもなかったり、この『傾』では運命はそうそう変わらないからここ(十一年前)で助けてもすぐに別の形で死ぬだけなどと言っておきながらその八九寺はなんら問題無く十一年間生き延びたり、ゾンビ事件の真相にはかなりのところ肉薄したがそれでもキスショットが自殺や眷族を作るのに失敗したことを読めなかったり、忍は考えを外すのが特徴として定着しつつある。少し原作のネタバレになるが、今後も忍が考えを誤るのがトリックになってエピソードがある。
ともかく、こうして彼らは戻ってきた。元の世界線の始業式の日に。タイムトラベルをする時点で最初に気付いた人も居るかもしれないが、これが今回のオチ。阿良々木くんたちにとっては何日もかけた大冒険であったが、周囲から見れば一日も経っておらず、阿良々木くんは宿題をやり損ねたまま始業式の日を迎えることになったのである。これはこれで時間ものの醍醐味。
まともに八九寺が出ているところが殆ど無く、わたしと阿良々木さんとの話は次回作で、という『猫(白)』でのメタな文句から考えれば詐欺のような内容であったこのエピソードだが、しかし別のところでは見事にネタを拾っています。始業式の朝に阿良々木くんは何故かおらず羽川がそれを、重要な事件は既にあってこれから帰るところ、と解釈した件、アレはまさに正解だったことになる。
次回が総集編Ⅱか。なんとなくどういう構成なのか、想像はついてる。
『傾』編終わり。これぞSFと言うべき見事な締め。
生き残りに見つけてもらうべく盛大に花火をした阿良々木くんたちであったが、寄ってきたのは大量のゾンビであった。しかし、そこを一人の女性に救われる。それは無事に十年間育った八九寺であった。彼が忍野から託されたという手紙から、この事件の真相がついに明かされる。
事件の真相と言えるネタは色々あったけれど最大の仕掛けはこれだろう。簡単に言うと、タイムトラベルなどによる過去の改変は決して出来ず、そういうことをしようとしても別の並行世界に切り替わるというもの。世界を変えられるという前提で動き、実際変わったように見えたが、実は並行世界に行ったのがそう見えただけというオチ。これ自体はさほど珍しいネタではない、というか殆ど定番ネタと言っても良いほどだが、この場合はそこまでの世界の変わりようが本当に絶望的だったので、このネタが非常に響く。
加えて、実は生き延びてしまっていたキスショットの相手をすることがこの世界を救うことであると同時に、二人が元の世界に戻ることにも繋がっていく。そしてそれは断じて彼女を倒すことではなかった。という流れがまた素晴らしい。
ところで、『猫(白)』では自分が怪異に気付かない筈はないから虎は羽川にだけ見えているものでは、などと言ってそうでもなかったり、この『傾』では運命はそうそう変わらないからここ(十一年前)で助けてもすぐに別の形で死ぬだけなどと言っておきながらその八九寺はなんら問題無く十一年間生き延びたり、ゾンビ事件の真相にはかなりのところ肉薄したがそれでもキスショットが自殺や眷族を作るのに失敗したことを読めなかったり、忍は考えを外すのが特徴として定着しつつある。少し原作のネタバレになるが、今後も忍が考えを誤るのがトリックになってエピソードがある。
ともかく、こうして彼らは戻ってきた。元の世界線の始業式の日に。タイムトラベルをする時点で最初に気付いた人も居るかもしれないが、これが今回のオチ。阿良々木くんたちにとっては何日もかけた大冒険であったが、周囲から見れば一日も経っておらず、阿良々木くんは宿題をやり損ねたまま始業式の日を迎えることになったのである。これはこれで時間ものの醍醐味。
まともに八九寺が出ているところが殆ど無く、わたしと阿良々木さんとの話は次回作で、という『猫(白)』でのメタな文句から考えれば詐欺のような内容であったこのエピソードだが、しかし別のところでは見事にネタを拾っています。始業式の朝に阿良々木くんは何故かおらず羽川がそれを、重要な事件は既にあってこれから帰るところ、と解釈した件、アレはまさに正解だったことになる。
次回が総集編Ⅱか。なんとなくどういう構成なのか、想像はついてる。
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超絶神回でした!!
演出や音響、さらには声優さんの演技力、
全てが素晴らしかったです!!
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