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フェイト/アポクリファ 第2巻「黒の輪舞/赤の祭典」

このスケール、まさに前代未聞。

まさか『Zero』のキャスター戦を上回る派手な展開があろうとは。


先ず、色々言う前に一つだけ。シロウ神父の正体が予想の右斜め上過ぎる。正体を告げられたとき一瞬流れを理解できなくて、改めて直前から読み直してようやく驚いたぐらい意外だったよ。サーヴァントだってのは構わない。普通の人間ではないのは散々強調されてたし、生前のことらしき描写もある。よく見れば凄く不自然な会話もある。でも、そういう真名の人だとは微塵も思わなかった。この読めなさは大したものだ。本当に、やられたと思いましたよ。

まぁ、『Fate』シリーズの元々を考えればある意味凄く相応しい人がここまで来てようやく出てきた、とも言えるんですけどね。でも冬木の聖杯でなんでこんな人が出てきたんだろう。


今回の見せ場は間違いなく“赤”“黒”両陣営の正面衝突による、まさに大戦と呼ぶに相応しい大戦闘。表紙のイラストもあらすじも、帯の煽りですらもそれをひたすらに強調しているが、実際そこまでするのに相応しい内容であった。散々煽ってるわりには全体の半分ぐらい読まないとそこまで行かないわけだけど、そんなことも不満には感じなくなってしまった。

ただでさえ通常の二倍ぐらい居るサーヴァントが一堂に会する上、竜牙兵、ゴーレム、ホムンクルスといった雑兵が沢山いるという、まさしく戦場と呼ぶに相応しいとんでもない状況があまりに強烈である。『Zero』のキャスター討伐戦は変なことがありすぎて、よくこんな変なことを考えたものだ、という印象があるが、こちらは起きている現象はさておき圧倒的物量が印象的。聖杯戦争からの逸脱具合は甲乙付けがたいが、物量の分こっちの方がきっと派手。映像で見たいような、見たくないような。

とはいえ、不満も少しある。あまりにも色々あり過ぎてどうしようもないのだろうが個々の描写が少なくなってしまっている。主人公クラスでさえ話の繋がりがやや悪く、脇役に至っては本当に行動がよく分からない。ジャック・ザ・リッパーなんて華々しく(というのは彼女のキャラを考えると語弊がある気もするが)出て来ておきながらそのまま行方不明になってる。

その点では、この前面衝突に入る直前、獅子劫界離とモードレッドとのコンビがジャック・ザ・リッパーと戦うのに始まる一連の流れの方が少しだけ好みですね。ジャック・ザ・リッパーとの戦いから“黒”のアーチャー/ケイローンたちに乱入され、そこから新たにサーヴァント同士、マスター同士での戦いになるわけだが、この一連のどこもが事細かに描かれてる感じがして。マスター同士の戦いのありえないビジュアルや、ケイローンがいきなりパンクラチオンとか言い出したのも大真面目に笑えて面白い。特に後者、ギリシャの大賢者万能過ぎる。


1巻ではイマイチ話が読めなかった部分がありますが、ようやく主人公がハッキリしたかな。アストルフォに助けられ、ジークフリートの心臓で蘇った、ジークと名乗ることにしたホムンクルス。ルーラーのサーヴァントジャンヌ・ダルク。この互いに目的も芸風もまったく異なる二人が本作のヒーロー、ヒロインと見て間違いなかろう。彼らはいずれも聖杯戦争を、凄惨な殺し合いだといって嫌がるわけでなし、願いを叶えるために積極的に参加するわけでなし、独特な立場で見ている中々面白い主人公像だと思う。

ジークは回数限定、一回ごとに時間限定でジークフリートに変身できるようになった。この変身はジークフリートの戦闘能力を完全に再現しており宝具さえ使えるが、ジーク本人の精神が追いついていないというわけの分からない説明がついてもいる。まぁ、深く考えるだけ無駄であろう。ジークフリートの強すぎる設定を縛るための設定っぽいし。

ところでこの記事を書きながら気付いたことなのですが、ユグドミレニアの契約を分割して魔力供給だけをホムンクルスたちにやらせるってネタは、最初『Zero』でケイネスがやったことの真似だと思ったが、どちらかと言うと『Stay/night』で言峰が冬木の大災害生き残りの子供を魔力のだしにしていたってネタのオマージュなんだな。同じような境遇なれど偶然その流れを外れたやつが主人公、というところまで含めたネタ。


その他、気になった人たち。モードレッドが本当に強い。シリーズで初めてセイバーのクラス及び円卓の騎士の強さに感心した。ジャック・ザ・リッパーもアストルフォもフランケンシュタインも決してショボイ奴らではなかった筈なのだが、全て蹴散らされてしまった。しかもやられた方がかわいそうになってくるほど圧倒的に。ここで重要なのは、経歴を考えるとアーサー王はこれと同等以上、ということだ。私は断じてセイバー/アルトリアを侮っていたつもりはなかったが、それでもやはりどこか見くびっていたようだ。これほどの存在とは全く思わなかった。

カルナさんが『CCC』に引き続きやたら頼りになる。串刺しにされた状態から何食わぬ顔で逆転した場面など、これほどの存在だと、思ってたけど実際描かれると壮絶である。ランサーのクラスは碌な目にあわないという風聞を乗り越えて欲しいものであるが既に、神父にマスター権利を奪われる、倒そうとした敵との戦いがいつも灰色決着、など既に十分不遇という考え方もできる。

対照的にヴラド三世は、典型的悲惨なランサーであった。そもそも思えば最初から怪しかったのだ。やたら強い強い繰り返してたわりには、補正が大量に掛かってるだけで具体的にどう強いのかよく分からないという。最後も、宝具で吸血鬼になればカルナだろうと余裕で倒せる、みたいなことをマスターは言ってたけど実際には大した被害が出ずに終わった。しかも神父のかませ犬になったあげく、読者の印象としてはそれさえも神父の正体という別の衝撃に霞んでしまうという。

“赤”“黒”ともに退場したバーサーカー。しかしその扱いは対照的。味方からさえ厄介者扱いされるスパルタクスに対して、マスターにその死を悼まれるフランケンシュタイン。どこで差がついたのか、いや明白だな。さておき。スパルタクスの最後は少しだけ不満がある。なんか散々煽ったわりには、名のある人への被害が皆無なんだよな、これ。別にこんなので倒されろとは言わないけど、少しぐらいダメージを負う奴がいても良かった気がするんだ。ユグドミレニアのマスターたちが要塞を吹っ飛ばされたのにことごとく無事というのはなんだかなぁ。


とにかく。神父の衝撃的正体及び未だ明かされぬその目的。ひたすら混沌とし続ける聖杯大戦参加者たちの状況。実に楽しくなってきたと思います。
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