大海原の小さな光

デーボス軍は壊滅した。だが、ここにきてただ一人やる気を出したものがいた。誰あろうラッキューロである。もはや頼れるものは誰もいない。そう思った彼は自らキョウリュウジャーに立ち向かうため専用のモンスター、アックムーンを作ったのである。

アックムーンの能力は夢に入り込んで悪夢を見せること。一度夢に入り込んだ相手には以降も簡単に干渉でき、やがて相手は寝不足になり、眠ればまた悪夢に襲われることになってしまう。なんと恐ろしい能力なんだ。楽しみを担うラッキューロらしからぬ能力とも思えるが、キョウリュウジャーを攻撃することに特化したものとすればかなり優れていると言えるだろう。

最終的には、ソウジに片思いするマネージャーの作った物凄く不味い栄養ドリンクのおかげで目が覚めたキョウリュウジャーが、ドリンクの効いているうちに倒そうと、極めて迅速に、攻撃してきてアッサリ敗れた。ここ、本当に色んなことを速くしたややメタな演出に目が行きがちだが、よく見るとキョウリュウジャーは特別なことは殆ど何もしていない。それなのにいきなりやられたアックムーン。能力が嵌れば強いが、それだけの怪人であったか。

巨大化後は巨大ロボに殴られるというオーバーキル気味なやられ方だし。下種な能力ではあったが、ここまでやられるとさすがに少し可愛そうだ。


追い詰められたラッキューロの前にカオスたちが姿を現す。カオス以下幹部たちは全員無事であった。ラッキューロの戦いも、キョウリュウジャーを倒す糸口が見えた、と褒めてくれるしラッキューロならずとも嬉しくなってくる見事な現れ方ではあるけれど、生きてるんなら生きてると早く言ってくださいよ。身内にすら生存を黙っていた意味はあるんですかね。

デーボスもカオスの腕に寄生する形で生存。これから対人類のための最終進化をするんだそうです。まぁ、なんだっていいんですが、今度こそあんなダサいデザインにはならないでくださいよ、頼むから。


最後に、ラッキューロの戦いを参考に「怨み」の幹部が生まれた。感情の一種として怨みとは苦しいところだな。劇場版の「獰猛」に比べればよほどましだが。