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刀語 第8話「微刀・釵」

自動人形急襲。

相変わらず重要な伏線が削られているがそれで面白くなっているわけでもない。


言いたいことは色々ある。先ずは、いよいよアニメでも炎刀・銃が初登場。しかし曖昧にぼかしたように語られるばかりで、原作で初めて出たときほどのインパクトはまるで無い。あくまで原作第8話での描写を忠実に映像にしただけという感じ。

また、最後の否定姫が微刀・釵について説明するシーン。四季崎記紀が愛した女性を云々も確かにおいしい話ではあるが真実重要なのはその後に続く、太陽電池なんて概念のないこの時代に、の方だろうが。日和号の構造が太陽光発電であったこと、とがめがそれに気付けたこと、これらはそれ自体ならそれほど特殊なことではない。現実とはまるで違う世界設定である時点で、武士が支配する時代と太陽電池とが両立していても良いし、ならば知恵者であるとがめが気付かないはずもない。しかし否定姫の発言はそれら、物語の舞台となると太陽電池があることとが決して両立してるはずが無い、とそう言っているのだ。炎刀・銃初登場の件と同じく、ただ一言だが強烈な印象を受けるものであり、そして結末に繋がる重要な伏線でもある。

炎刀・銃初登場に続き、これも省かれたことから、アニメは意図的に結末の伏線を省いているという見方も出来なくはない。しかし、このようにしっかり伏線を張った原作でさえ、一部の馬鹿な読者はそんな突拍子も無いオチがあってたまるか、みたいなことを言うのである。伏線を無くしたら惨憺たるさまにしかならない。そんなことも分からないのか、この製作者は。


個人的には原作第8話で一番好きな件は、本編最初で繰り広げられる不要湖へ向かう道中での七花たちと右衛門左衛門とのやり取りである。その後ここに至るまでの回想という体裁で尾張に戻ってからの話が描かれる。ここで右衛門左衛門がした、変体刀の持ち主の中で誰が強かったか、という質問が非常に面白かったのだ。この展開が全面的に削られたのが凄く残念。

右衛門左衛門はこの話から本格的に動き始めることになる。先ず今回のところは、真庭海亀を理不尽な能力で瞬殺する。先の質問のシーンでは七花に対して「あの鑢七実や錆白兵に勝った剣士が相手では、いくら弱点を探ったところでわたしごときでは相手にはならんよ。わたしはお前とやり合うことにならないように切実に望む者だ。」などと言っているのだが、あの背弄拳があれば普通に勝てると思う。実際に尾張でも七花に全く気付かれず背後を取ってるし。

それはさておき。この海亀戦、相変わらずこのアニメらしく演出が下手。問題点は海亀に止めを刺した技、不忍法・不生不殺(しのばずほう・いかさずころさず)。名前とは裏腹に生かさず殺す技。わりと真面目な話、この技の正体やここから先の展開を踏まえた演出をして欲しかったものである。この技が関連する他のシーンと描写が違いすぎるだろ。もうちょっと考えて画面を作れ、と言いたい。


反面、七花対日和号の戦闘シーンは中々の出来。原作の雰囲気を良く出しつつ、アニメとしても見ごたえのあるシーンになっている。いや、元々原作にはアニメとして栄えるような先頭があまり無いから、原作らしさとアニメとしての見栄えってのがあまり両立しない作品なんだけど、この日和号戦はそのまれな例。そしてそれにしっかり応えるような絵が作られていると言える。これで、本来は七花のモノローグであるはずの、日和号をかつての自分だ、と思うところを実際に口頭で発音しているという間抜けな描写さえなければ完璧な映像化だった。


変体刀紹介コーナー
微刀・釵

二対四本の腕、四本の足を持つからくり人形。この時代にはあるはずの無い動力、太陽電池で動いている。もはやいかなる理屈をつけても刀でもなんでもない。とがめは、人間でありながら刀である七花を引き合いに出したりして、人形でありながら刀、変体刀らしい変体刀、と言ったが、さてそれはどうだろう。ものは言いよう、とは言うがさすがに言いすぎだと思う。

その正体は否定姫によれば、四季崎記紀が最も愛した女性を模して作られたもので、釵とは女性の暗喩、微刀とは美しい刀の当て字、らしい。人間らしさにこだわって作られたが、しかし四季崎記紀の人間らしさが垣間見える唯一の作品になった、というオチなんだとか。


登場人物紹介コーナー
・日和号

微刀・釵そのもの。四本の腕、四本の足、その他人形らしいからくりを活かした人形殺法なる技術で人間だけを選択的に次々斬殺する。まぁ、究極的にはそういう機能を持った人形というだけの話なんだが。七花はそのあり方に、何の意思も無く黙々と他人を殺せるかつての自分を重ねて見ていた。七花が、そんな思考をできるほど人間らしさを得ていたというのが面白いところ。人間らしさにこだわって作られた日和号がそれでも所詮はただの人形に過ぎず、人間らしい感情を捨てていた筈の七花が人間らしい感情を得ている、という対比が美しい。


・真庭海亀

真庭忍軍十二頭領の一人。通称、長寿の海亀。忍者としては落ちこぼれで忍術はほとんど使えない。その代わり、長生きしたければ単純に強ければよい、という主張のもと、単純に剣の達人である。剣術に限れば虚刀流にも錆白兵にも劣らないと自負しており原作第6話の会議では、虚刀流と戦いうるのは鳳凰と自分とだけ、みたいなことも言っている。実際、周囲からの扱いを見ても実力者というのは嘘ではないのだろう。忍者らしい卑怯卑劣な戦い方も身につけているため、七花相手なら勝てはせずとも善戦が期待できる。

しかしながら相手が悪すぎた。前にしか攻撃できない刺突剣が武器なのに、背後を取る能力が相手とは悪い冗談としか思えん。そうして、白鷺や鳳凰ほどではないが、実力を全く出し切れず死んだ上、その死が物語全体から見てもわりと無駄死にっぽいことには哀れみを禁じえない。
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