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刀語 第7話「悪刀・鐚」

鑢七実の最期。

最強最大の敵との戦い、その以外な結末。盛り上がる筈なんだけどな。


この作品は全12話なのでちょうどここからが後半戦に当たると言える。実際最終話まで終わってみればこの辺から変わってきたと言えることも多い。そんな第7話の内容は、七花と七実との姉弟対決、ほぼこの一点に尽きる。かつてない強敵に敗れて挫けそうになったり、新しい必殺技を編み出そうとしたり、定番の話です。しかしこのアニメ版についてはつっこみどころが多いです。


先ず第一に言いたいことは、鑢七実との最終決戦、これの描写そのものだ。これは、アニメ版『刀語』三大ガッカリ戦闘の一つ、といえる。何だよあの、空中高く飛び上がりお互いに手足をバタバタさせてるという、戦闘シーンで引き伸ばしてるときのジャンプ漫画原作アニメみたいな戦闘シーンは。別にアニメとして見ごたえのあるいい動きをする動画ってわけでもなく、現実的な説得力のある殺陣を表現してたりするわけでもない。

原作にこのようなふざけた描写は一切無く、七実は全力を持って戦おうとするも肉体が耐え切れず崩れだし、それでも尚七花が繰り出した七花八裂(改)その攻撃一つ一つを全て防ぎ、しかし続いて出された蒲公英という貫手技が悪刀・鐚の刺さっていた位置に決まった、という流れがあるのみである。余計なことなど一切無い、そもそもそんなことをしている余裕は一切無かった、そういう戦いである。この流れをそのまましっかり描けばそれだけで十分面白いものになるだろうに、何故あのようなふざけたシーンを足したのか理解に苦しむ。

更に演出も下手糞で、七実が虚刀流とは刀を使えない流派とか、自分も虚刀流だとか、考えるところがあのままでは意味不明すぎる。この辺の思考は本来、悪刀・鐚が刺さっていた位置を貫手で狙われたことを指して言っているのだ。鐚が刺さっていた空洞を貫手で狙うのでなければ七花の攻撃が決まることはあり得なかったからだ。

そして結末。とにもかくにも、己の全力に耐え切れず勝手に滅びるばかりであった七実にギリギリで殺そうとする意思を持った七花の攻撃が間に合い、その攻撃すらも七実の天才ぶりは全て防いでしまったものの、強引に繰り出された最後の攻撃は絶妙なところに入ったために、見事七実は殺されて死ぬことが出来た。それを喜び、姉を乗り越えた弟を褒めようとして「よくぞわたしを殺したわね」と言おうとしたら「よくもわたしを殺したわね」と言い間違えたという、そんな小話のよなオチなのだが。繊細な描写がなってないんで純粋に恨み言を言ったように聞こえますね。


戦いが終わった後の描写も結構気に食わない。七実が七花に殺されたかったのだろうという議題で始まるこのシーンは原作だとその途中でこういうシーンがある。

「けどさあ、とがめ」
 七花は言う。
 視線を――空からとがめに戻して。
「姉ちゃんはおれに殺されたかったのかもしれないけど」
 七花は――まるで独り言のように呟く。
「おれは――姉ちゃんを殺したくはなかったよ」
 見れば、七花は泣きそうな表情を浮かべていた。
 そのことに、とがめは少なからず驚く。

この「泣きそうな表情を浮かべ」というところが私にはひどく印象に残ってるんですよ。ところが、このアニメときたらいつもどおりの絵で全く「泣きそうな表情」に見えない。挙句直前の、決着が付いて「よくもわたしを」といわれてるシーンで目に涙をためてるとか。駄目だろ、何も分かってないよ、このスタッフ。

七花には父親を殺したことについて、その当時のことが詳細に描かれたことはないが、少なくともそのことを話すときには一切の感動がなかった。だが七実に対しては「殺したくはなかった」と感情をあらわにし、泣きそうな表情さえ見せた、そして。という七花の変化を表す重要なところなのだが、色々ぶち壊しである。


これは本放送時からこうだったか、再放送で削られたのか記憶が定かでないが、真庭鳳凰及び人鳥の描写が省かれているのも気になるところ。今の鳳凰は川獺の腕をつけていること、鳳凰は殺した相手の体のパーツを自分に付け替えることでその者の能力を手に入れられること、これを忍法命結びということ、今はそれで手に入れた川獺の能力により新しい変体刀探索の最中であり、そして実際に新しい変体刀を見つけたということ、こういう説明や描写がことごとく削られ、何のために出てきたんだこいつらって感じに。そろそろ話が繋がらなくなってるぞ。


変体刀紹介コーナー
悪刀・鐚

生命を活性化させる、最も凶悪な刀。形はくないのよう。ずっと刺しっぱなしでもそれによるダメージはないようなので、もはや刀ではないどころか武器ですらない。完成形変体刀の中でも抜きんでて意味の分からない代物で、その効果は否定姫によれば「強いて言うなら針治療みたいなもんじゃない?」とされているがそれ以上の言及はない。現実的にも理屈のつけようがない。


登場人物紹介コーナー
・鑢七実

七花の姉。悪刀・鐚を所有した。生まれついての大天才であり、一切の修行をすることなく途方もなく強く、その実力は公的に最強とされる錆白兵すらはるかに凌ぐ。更に、どんな能力でも一度見れば大抵は、二度見れば磐石に、自分のものにできる、という恐るべき眼の能力を持つ。異能バトルものには、おれには最強の眼がある、みたいなことを言う人が時々いますけど、およそ能力の性質だけでいうならこの人を上回る人は滅多に見かけない。

とはいえ、勘違いしやすいが、七実の最強性は決して見稽古の産物ではない。どんな力でもコピーできて際限なく強くなるから最強、なのではなく元々生まれつき誰よりも強いのである。他の技能や道具を使うのは自らの力を少しでも弱らせるためなのだ。そう、彼女は、これはおれにとってむしろ拘束具だ、タイプの人なのである。そして実際彼女は全力を出したとき自滅することになった。彼女の全力は彼女には、いや、人間には耐えられないものだったのだ。だからこそ、その破滅が決定的になる前に弟の手で止めを刺されたことは彼女にとって喜ぶべきことであっただろう。

尤もそれは七花の望むことではなかったが。七花が明確に自分の意思で殺したくはなかったと思いながら、殺す破目になった珍しい人。
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