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PSYCHO-PASS 第22話「完璧な世界」

実に私好みで大満足。

是非、一度こういうものを見てみたいと思っていた終わり方だ。


いよいよ始まった狡噛と槙島との最後の戦い。だが、これはわりとアッサリ片付く。槙島の本来のスタイルと言って良い剃刀のようなものを使った格闘に、狡噛が今まで殆ど使って見せたことが無いナイフで一撃入れ、しかも本人は無事なのがなんか少し納得行かないがそれは良かろう。狡噛が自分以外が槙島を殺すところを想像出来なかったように、槙島も自分が狡噛以外に殺されるところが思い浮かばなかったと言い出すオチが実にきれいだ。

槙島は確かに孤独を抱えていたようだが、やはり狡噛の想像とはずれていたというか、もう少し細かいプラスアルファがあったな。シビュラが人間の能力を測れるということは、誰でも探せば代わりがあるということ。どんな才能も、誰との関係も特別ではない。それが槙島の考えていたこと。今の世に孤独でない者がいるか云々という前回の詭弁、あれは或いは槙島にとっては詭弁ではなく偽らざる本気の考えだったのかもしれない。

そんな考えを持っていたからこそ、狡噛を自分を追う敵という形の特別な存在だと見做し、他の誰かに殺されるところが思い浮かばないなどと考えるに至った、のかもしれない。まぁ、そうなると、狡噛を特別な敵だと思った時点で彼の理屈は破綻をきたしていたことになるが。


第1話冒頭は第16話の一幕から来ていたわけだが、最後の朱の台詞だけはそこに無かった。あれは何だったんだろうと思ったら、今回決着が付いた後に使われました。一連のシーンのようであそこだけ違ったのか。これは、上手い。二人の戦いに朱の介入は殆ど意味が無かったような気もするが、この一言がきれいに決まったから別にいいや。


その後。宜野座は顔を隠したくて伊達眼鏡だった。目元が若い頃の征陸に似てるってのは本人にも自覚があったのか。普通なら父親同様の義手にしました、みたいな感じでさり気なく腕の方を強調するところを、あえてそうしないの結構好きです。

まぁ、そんなことはどうでもいい。宜野座は結局犯罪係数が取り返しのつかないほどに上がって執行官になったそうです。そもそもこの人が執行官や凶悪犯罪に振り回されるのは、根本的に向いてないからだと思うので、執行官になったところでどうにもならないと思うんだがな。よく考えると執行官も監視官もそこまで仕事が違うわけではないし。いい話っぽく終わってるけど、本当にそれで良いのか。

そんなこんなで作中人物も自覚をもつぐらいメンバーの様子が様変わりした。変わらないのは朱、六合塚のみ。新しい執行官がやってくる日、まるで初めて朱が来たときに宜野座が言ったような台詞をその新人に語る朱。この最初を思い起こさせるような流れはとにかく美しい。それはいいのだが、相変わらず六合塚が浮いてるとしか思えない。結局最後まで存在意義がよく分からなかったな、この人。


槙島を追っている途中、狡噛と朱とが繰り広げた会話こそがこの作品のテーマをよく表していると思いますね。法が人を守るのではなく、人が法を守る。普通、人の作ったもので人が自縄自縛になるのではなく人の作ったもので人が助かるようにするというような意味で、人が法ではなく法が人、と言いそうなところをあえてこう言う。何故なら、法とは言葉で記されたものではなく、悪を許さなかった人が目指したものだから。なるほど、その発想は無かったと思ったね。

狡噛はそんな朱の言葉を相変わらず高く買う。誰もがそんな風に思えれば、シビュラシステムは必要なく、潜在犯なんて消える、と。ただ、それは言い方を変えると、誰もがそうなれてはいない以上シビュラを崩すことは出来ないということでもある。そして物語は、朱がシビュラによらない新しい道を見つけるなどと意気込みつつも、シビュラがなんら揺るぐことなく終わる。

私はこの終わり方に喝采を送りたい。そもそも多くの絶対的統治者による管理社会系の作品における管理に対する反駁は、そこには自由が無い、というのを前提にするものだが多くの場合管理社会が築かれるに至った理由は、人間を自由にしておいては碌なことにならないから自由を限って秩序や安全を高めるというようなものであり、ハッキリ言って不自由なことは何の反駁にもなっていない。尤もそれは概ねの話で、細かいことはケースバイケースではある。身動き一つ取れないほど不自由で、支配者が民の生死さえ恣意的に決められるほどきつい管理なら、崩されても仕方はない。しかし大して厳しくないのなら人間の自由意志がどうのと言って、反対するのはおかしくあるまいか。私は以前からそう思っていたのである。

そして別にこの作品は、槙島も言ったことがあるように、そこまで厳しくないのだ。そも、管理社会という言葉を使うのが間違っているのではないかと思うほど。シビュラはまさしく、自由にしておけば碌なことにならない人間を良くする為の便利なツールに過ぎない。作中の一般人もそれで十分幸せそうだし、態々システムを崩すメリットがあるとは思えない。シビュラの正体が分かったところで私のそのような印象はまるで変わらなかった。故に、この物語が、支配者を倒して自由が得られハッピーエンド、見たいな安易な結末でなかったことが私には心より喜ばしい。
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