大海原の小さな光

やっぱり結論としては、善意の押し売りは迷惑、てところかな。ビーストの祖母が自分を絶望させろと言い出したのは、ビーストがファントムを食わないと生きられないと知っていたからこその行動であった。そういう親切心がろくでもない結果を呼び寄せた。こういうものなので、善意の押し売りは止めましょう。

それはともかく。細かい展開は本当にひどい話だった。後半、ビーストが祖母と腹を割って話し合いお互いのことを理解して、さてこれから戦いに行くぞってところ。この状況からどうやって無事に敵を倒すのかというビジョンがあったようにはまるで見えない。ウィザードにビーストの魔法を事前にかけてもらっておく、というトリックを使ったわけだが、出かける前に晴人たちと出くわしたのは偶然にしか見えないし。そもそもウィザードのがビーストのどの魔法を使ったらどういう結果が出るのか事前に分かってないと成り立たないし。適当にもほどがある。


事前にビーストが放っていた使い魔はグレムリンに見破られていた。これを逆に利用しウィザードたちをメデューサと戦わせようとした。一見グレムリンの賢さを見せたシーンのようだが、発信機の類が逸れ一つしかない、メデューサが事前に気付かない、など幾つかのされなりにありそうな展開を切り抜けないと成り立たないトラップでそう賢いとも思えんな。

ワータイガーは結局最後までこれといった面白いネタの無い人でした。最後は無事（?）ビーストに食われたことだけが特筆事項。しかしここ、ウィザードが四人分身で滅多打ちにした後、いまだやれ、とかビーストに命令口調で言う流れがすごく鬱陶しい。ライダーと称するもの同士は戦いません、仲良くやります、てのを強調したいのかも知れんけど、むしろ茶番にしか見えない。