大海原の小さな光

始まるやいなやいきなり、栗悟飯とカメハメ波などというふざけたハンドルネームの書き込みがあって笑う。というか、紅莉栖、この時期までまだ生きてたのは良いんだけどそのネタをまだ引きずってるのはどうなんだ。しかしここで書いてある内容が今回の伏線になっていようとはこの時点では思いもしなったよ。


さて、今回は愛理メインの話である。淳和メイン、フラウメイン、と続いて来るべき話題が来たという気もするけれどコンピューター上のバーチャルな存在で一体どんなドラマを作るのかと思ったら、なるほど。中々いい話であった。

古来より、人形とかロボットとか人のようで人にあらざるものとの恋愛を扱った物語は多い。私としてはCLAMPの『ちょびっツ』などがとても印象に残ってます。それはさておき、現代はここに新しいタイプを生み出したというわけだ。即ちコンピューターの画面上にいるものとの恋。元をたどればたぶん現実に作られた『ラブプラス』という作品が一つの源流だろう。まぁ、別に今回の話は色恋沙汰ではないのだが明らかにこの系統の延長にある話だと言えよう。画面上にだけある存在を相手にちょっといい話を展開するとは、人間の業も極まったものだ。


どうせ最後には都合よく雪が降るんだろうな、と思ったら普通には降らずフラウがやってくれた。そのオチは想像してなかった。しかしコンピューター上の存在ということを踏まえたとても見事なオチです。素晴らしい。その後結局愛理は消えたけどゲジ姉だけ残って、しかも半端に記憶が残ってるというオチもベタ過ぎて一周回って逆に良いです。


愛理を巡るエピソードの途中で、今まで謎に包まれていた君島の姿が何の感動もなく公開されました。思ったより普通っぽい人です。このことが今回一番の収穫かもしれません。レポートが最後の一つを残すだけになったが、そこには全く話の進展を感じない。