大海原の小さな光

ファントムが生まれればゲートが死ぬことを知らず、魔力を食わなければ明日をも知れない身だというビーストに、ゲートはいままさに命を狙われているのだ、明日の命よりも先ずは今日の命だ、と説教する晴人。サブタイはこれから来ているわけだが、なんというか色々ずれた言葉だ。

明日というのは今日をなくす代わりに手に入れるという類のものではない。今日を生き延びなければ明日は無いわけで、明日を考えるということはつまり前提として今日も考えているのだ。そんな理屈はおいといても、明日を知れないというとは今窮地にあるという意味であって、いま命が危ないという意味ではゲートもビーストも変わらない。いずれにしろ、その場限りの刹那的思考を肯定するような物言いは疑問である。さらに今回のゲートの物語は過去に囚われず未来を見ろ、というようなオチになることでなおのこと意味が分からなくなっている。未来のことを考えるのは良いのかいけないのかどっちなんだ。

これは現在の危機がゲート、未来の危機がビーストと危機を無理やり二人に分けているのが問題なのだ。ビーストの状況に焦点を絞り、自分が危ないからと言って他人を蹴落として良いのか、といった問いでも立てればよかったのだ。まさに問いが間違ってる。


前回手に入れた魔宝石を使ってウィザードが新たな強化形態を出しました。正直、今回のファントムでなければいけないようなものとも思えない。また、こんな展開か。

ビーストもアンダーワールドに入るエンゲージが使えた。人助けをコンセプトにしていないようなビーストにその力があるのをご都合主義にも感じたが、よく考えるとアンダーワールドでは、ウィザードのドラゴンがそうであるように、キマイラ本体が戦うということで不自然でも何でもありませんね。