大海原の小さな光

直葉の一から十まで自分の心情を言葉にしてるような台詞が不自然すぎて、気分が盛り下がること甚だしい。そんな情報は視聴者は皆察してるよ。わざわざ言うな、鬱陶しい。逆に作中での本人の立場なら、そんなこと言う余裕は無い筈だし。こういう不自然なシーンは本当に嫌になる。

不自然さを無視して、言いたいであろうことを考えれば盛り上がってるのがなおたち悪い。知らずゲームで行動を共にしていたことや直葉の妙な恋愛感情などといったことが白日の下にさらされて気まずい空気が漂う。さぁ、どうなるか。ゲーム内のアクションシーンなんぞよりこっちのほうがよほど盛り上がるネタだ。


サブタイのグランド・クエストとは、世界樹を正規の方法で登るために待ち受けるガーディアンと戦うという代物である。わざわざゲーム自体がグランドクエストと言ってるわりにはしょぼいイベントである。してその実態はと言えば、一体はそれほど強くないが夥しいほどいるガーディアンがあるときは剣で、またあるときは弓で武装して攻撃してくる。これこそが、どんな大軍団でも攻略できなかった所以、ということなのだろうが、これこそ大人数のパーティなら対処できる気がするんだが。

そして数の暴力に屈したキリトは思う。おれの強さなんて所詮スキルやステータスといった数字のことでしかなかった。ゲームという枠を超えて何でも出来ると思ってた。ソードアート・オンラインの最後でゲームシステムを無視しまくっておいて今更そんなことを言われてもなぁ。本当にこの作品は話の作り方が下手ですねぇ。


というか今回のキリトはいつもに輪をかけて馬鹿っぽい。アスナが上の方にいるはずだからと言われて、いきなり飛び出し上空の障壁にぶつかる。そして一言「なんだこれ」。いや、だからさっき、世界樹を外部から直接登るようなマネが出来ないように障壁が張られたって言ってただろ。何を聞いてたんだよ、お前は。

アスナもアスナだ。前回明らかに不自然な方法で手に入れたカード。あれがいったいなんの役に立つのかと思ったら、落とすことでキリトたちに対し存在を証明しただけ。キリトがこれで上にアスナがいると考えるの不自然だが、アスナの方も真下にキリトがいる保証も無いのにカードを落とす点が不自然。もう少し何とかならんのか。