大海原の小さな光

槙島によって引きこされた、標本事件に類似の事件解決編。視聴者にだけ全容が分かっていて、作中人物にはまるで分からない状況を狡噛さんが快刀乱麻を断つように解決に導く、かと思ったらそれは途中まで出最後はあまりキレイでもなかった。

実行犯は狡噛たちから逃げているところを槙島に見捨てられ、他の協力者によって殺されたわけだがその死に様があまりにひどい。猟犬型のロボットに追い回され、どこから出てきたのかトラバサミに引っかかり、犬ロボットに痛い目に遭わされた後、猟銃で撃ち殺される、といういっそドミネーターで撃ち殺された方がましだったんじゃないかというような奇抜な死に方である。

ここで特に不思議なのが犬のロボット。この世界のロボットは基本的に人型などのお約束が無い。公安の鑑識を見る限りその機能はきわめて高そうである。そしてその気になれば人間を殺せることも実証済み。これで何故犬のような形のロボットなんぞ作る必要があったのやら。


今回の実行犯の奇抜過ぎる死に方は置いておくとして、なんか犯罪係数が高くなると問答無用で撃ち殺されるような印象もあるが実はそうでもなく、専用の牢もあるようだ。わりとすぐにドミネーターが射殺しようとする展開になるのにどうやれば入れるのか疑問ではあるが。


さておき、驚くべきは狡噛の推理力。全容を知ってる視聴者でなければ殆ど妄想のようなこともあるが、事実として当たってしまっているのだから仕方ない。犯人の思考を見事に読み解いた、ということにしよう。その見事さに槙島の方も狡噛のことを意識したようだし。ひょとして今回のエピソードは、長々引っ張っといて主人公と黒幕との間に正式に因縁を作るためだけの話だったわけ。

それを証明するようにEDが微妙に変更。槙島が映像にハッキリ出てきた。作中では協力者や賛同者が何人かいて、わたしは彼と一緒に楽しむ側だ、とか言う人もいるのにこのED映像では一人でしかいないのがミソ、なのか。