大海原の小さな光

前回の続き。槙島がかかわっていると思われる新たな事件が見つかったところから。尤も、未だ公安には幾つもの事件にかかわる真犯人がいるかもしれない、そいつの名前が槙島かもしれない、という程度の情報しかないわけだが。作中人物には新しい情報が殆ど増えないが、視聴者にだけは次々と事件の全体像が分かりそうな情報が与えられる、という構成に多少ストレスが溜まります。


公安は今回ひたすら状況に弄ばれてるばかりで殆ど進展無し。これは仕方ない面もある。事件の決定的なことは常に学校内で起きてるようだし、学校内はサイコパスもあまり監視されてないようだし。それにいかにも標本事件を思わせるような状況になっているのだから、それとの関係を疑うのも当然。だがそれにしたって、視聴者には自明であることが作中人物には上手く伝わらないのはスッキリしないものだ。

進展といえばせいぜい狡噛と朱との交流ぐらい。狡噛が死んだ元部下の人となりについて語ったりしました。そういうところを見ると、やはり基本的には良い人っぽいんだよなこの人。


今回は実行犯及びその周辺についての描写がやたらと多い。実行犯は、少女の残虐シーンばかりを描く画家の娘で、とか何とか妙にややこしい設定が。とにかく、彼女の動機は父親が廃人になったことや、さらにその背景にあると思われるサイコパス判断システムなどが絡んでいて、決して気に入ったものを保存したかったので殺して標本にしていた、なんて安易な事件ではなかったようだ。これは良い意味で予想外。

さて、適度なストレスは人生の生きがいと呼ばれるものになるとか、そんな話は現実に有りそうだし、そこからサイコパス診断というシステムについての批判に繋げられそうにも見える。とはいえ、現状ではこれは「敵の黒幕」である槙島が一方的にまくし立てているだけ。そこまで重大な話とも思えない。


この事件にはもう一人協力者が居る。チェ・グソンという名前からして東洋人男性だと思われるその人物は、標本を作るのに必要な道具を持ち込んだあと、ホログラムで女子生徒に化けてどっかに行った。そんなのありか。さすがにこういう使い方は違法だと思いたいが。


ところで、紫蘭の花言葉ってなんだったの。