ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q
で、結局Qてなんだったの。
予告の時点ではなんかの略だった気がするが。あと、『ヱヴァQ』と略すと(まず間違いなくそう略されるだろうが)オバQみたいですね。以下、基本的にネタバレしかないぐらいの勢いで。
言いたいことは色々あるが、まず前提として少々。この『新劇場版』シリーズはTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』及びその劇場版(以下、原作)新しい劇場映画作品で、当初こそ最新技術で絵を書き直した総集編程度に見えていたが徐々に内容面でも違った部分が見えてきて、『破』においてはもはやまるで違う設定、展開をも持った作品になった。という風に説明されやすい。しかしはたして本当にそうなのだろうか。このシリーズはもともと違う話を作ろうとしていて、途中まで偶々同じように見えただけなのではあるまいか。
たとえばこんなことを考えてみたい。「エ」という字と「ヱ」という字とはとてもよく似ている。また「ヱ」という字と「ア」という字も書き方によっては途中まで似ているかもしれない。もし書き方を変えて下の方から書いたり、はね方が中途半端だったらエとヱとを区別することは出来ない。書いてる途中ならアとヱとを区別することも出来ないだろう。だがこれらは明確に別の字である。世の中にはそういうことがあるのだ。『新劇場版』と原作とはまさにこの関係ではないのか。
などということを見る直前まで考えていたんですよ、私は。そしたら最後の予告で次回作のタイトルが『シン・エヴァンゲリオン劇場版』なんてあったんですよ。ここに来て新劇場版という表現が分解。やっぱりこれは『新世紀エヴァンゲリオン』の新しい劇場版、なんて意味ではなかったんですね、「エヴァ」と「ヱヴァ」とだから当然だが。私の解釈は正しかったということだ、などと一人笑ってしまった。
ここから本題、というか本編について思ったこと。先ず、結局エヴァ七号機は欠番か。予告詐欺になるのはいつものことだが、さすがに八号機が出るのは裏切らなかった。しかし七は影も形も出てこず、そのくせ九は出てくる。意表をつけば良いというものではないぞ。
そして、また十二まで飛んで十三号機。二人乗りとか、スパロボ的には燃える設定です。もとい。前回と間に使徒は殆ど出てないのに何故こうも大量にエヴァの番号が飛んでるんでしょうね。
今回一番語りたいことは使徒ですね。まぁ、私はいつだって怪獣怪人、敵ロボット、他敵勢力から語りたいわけだが。トピックスは使徒の数が12、そしてあるはずのない13番目、という非常に尤もな設定になったこと、それから今まで全く謎だった第1使徒の正体。
前者について。原作だと使徒の総数はスケジュールに追われるままに番組作ってたら偶々こうなった、て感じで何の意味合いも感じられない数字でしたよね。今回のこれは、使徒という言葉から容易に連想できるキリストの使徒であり、縁起の悪い数として有名な13を導く数であり、とイメージとしては非常に相応しいと言える。数を合わせるためにだけに用意された感じの第11、12使徒の扱いがぞんざい過ぎて泣けてくるが。特に第9とかぶったネタをあれだけもったいぶったマーク6でやった挙句いつの間にかやられてた第12。
後者。これが今回一番面白かったところだと思いますね、個人的には。渚カヲルは第1の使徒でゲンドウたちの罠でだ13使徒へと変えられフォースインパクトのトリガーとなる。渚カヲル=第1使徒=第13使徒、この怒涛の展開には素直にやられたと思いました。カヲルが使徒なのは原作の設定を持ち出すまでもなく十分に想定の範囲なわけだが、まさか詳細不明の第1だったとはね。ただ、これは原作設定に引っ張られすぎた一部の人間が馬鹿を見ただけであって、情報だけを眺めればむしろどうして気付かなかったのか不思議なぐらい、そんな絶妙なバランスでもある。そういうところがミステリーとして素晴らしいと思います。
今回のどうしようもなくスッキリしないところ。結局オリジナル綾波てどうなったの。正直、アスカがどうやって復活したのかみたいなことは大して気にならない。14年も一気に時が流れたんだ。間に色々あったんだろう。ただ、綾波の去就は一応にも主人公であるシンジがことあるごとに話題に出してるところなのだ。エヴァに取り込まれた、みたいな説明一つで流されると、なんと言うか、その、困る。ストーリーとして半端なんですよ。
まぁ、キャラだけ見ればマーク9パイロットの綾波系とは似て非なる、出来の悪いコンピュータみたいな、独特の挙動もこれはこれで結構好きですけどね。
全体的に、いきなり何らかの作戦行動から始まったり、14年も時が経っていたり『破』からの話の飛躍がひどい。シリーズものでありながらここまでの話を見ていようといまいと話の分からなさには大して違いがないと思ってしまうほどだ。それはそれで一つに作品になっているということで、一つの劇場映画として某魔法少女などよりよほど真摯な態度なのかもしれないが。とはいえ、ここまでの話を最低限知っておかないと通じないこともあるし、最後はここで終わりかって感じに終わるしで、やはりストーリーとしては目茶苦茶だといわざるをえない。
まぁ、そんな感じで今回は終わろう。
予告の時点ではなんかの略だった気がするが。あと、『ヱヴァQ』と略すと(まず間違いなくそう略されるだろうが)オバQみたいですね。以下、基本的にネタバレしかないぐらいの勢いで。
言いたいことは色々あるが、まず前提として少々。この『新劇場版』シリーズはTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』及びその劇場版(以下、原作)新しい劇場映画作品で、当初こそ最新技術で絵を書き直した総集編程度に見えていたが徐々に内容面でも違った部分が見えてきて、『破』においてはもはやまるで違う設定、展開をも持った作品になった。という風に説明されやすい。しかしはたして本当にそうなのだろうか。このシリーズはもともと違う話を作ろうとしていて、途中まで偶々同じように見えただけなのではあるまいか。
たとえばこんなことを考えてみたい。「エ」という字と「ヱ」という字とはとてもよく似ている。また「ヱ」という字と「ア」という字も書き方によっては途中まで似ているかもしれない。もし書き方を変えて下の方から書いたり、はね方が中途半端だったらエとヱとを区別することは出来ない。書いてる途中ならアとヱとを区別することも出来ないだろう。だがこれらは明確に別の字である。世の中にはそういうことがあるのだ。『新劇場版』と原作とはまさにこの関係ではないのか。
などということを見る直前まで考えていたんですよ、私は。そしたら最後の予告で次回作のタイトルが『シン・エヴァンゲリオン劇場版』なんてあったんですよ。ここに来て新劇場版という表現が分解。やっぱりこれは『新世紀エヴァンゲリオン』の新しい劇場版、なんて意味ではなかったんですね、「エヴァ」と「ヱヴァ」とだから当然だが。私の解釈は正しかったということだ、などと一人笑ってしまった。
ここから本題、というか本編について思ったこと。先ず、結局エヴァ七号機は欠番か。予告詐欺になるのはいつものことだが、さすがに八号機が出るのは裏切らなかった。しかし七は影も形も出てこず、そのくせ九は出てくる。意表をつけば良いというものではないぞ。
そして、また十二まで飛んで十三号機。二人乗りとか、スパロボ的には燃える設定です。もとい。前回と間に使徒は殆ど出てないのに何故こうも大量にエヴァの番号が飛んでるんでしょうね。
今回一番語りたいことは使徒ですね。まぁ、私はいつだって怪獣怪人、敵ロボット、他敵勢力から語りたいわけだが。トピックスは使徒の数が12、そしてあるはずのない13番目、という非常に尤もな設定になったこと、それから今まで全く謎だった第1使徒の正体。
前者について。原作だと使徒の総数はスケジュールに追われるままに番組作ってたら偶々こうなった、て感じで何の意味合いも感じられない数字でしたよね。今回のこれは、使徒という言葉から容易に連想できるキリストの使徒であり、縁起の悪い数として有名な13を導く数であり、とイメージとしては非常に相応しいと言える。数を合わせるためにだけに用意された感じの第11、12使徒の扱いがぞんざい過ぎて泣けてくるが。特に第9とかぶったネタをあれだけもったいぶったマーク6でやった挙句いつの間にかやられてた第12。
後者。これが今回一番面白かったところだと思いますね、個人的には。渚カヲルは第1の使徒でゲンドウたちの罠でだ13使徒へと変えられフォースインパクトのトリガーとなる。渚カヲル=第1使徒=第13使徒、この怒涛の展開には素直にやられたと思いました。カヲルが使徒なのは原作の設定を持ち出すまでもなく十分に想定の範囲なわけだが、まさか詳細不明の第1だったとはね。ただ、これは原作設定に引っ張られすぎた一部の人間が馬鹿を見ただけであって、情報だけを眺めればむしろどうして気付かなかったのか不思議なぐらい、そんな絶妙なバランスでもある。そういうところがミステリーとして素晴らしいと思います。
今回のどうしようもなくスッキリしないところ。結局オリジナル綾波てどうなったの。正直、アスカがどうやって復活したのかみたいなことは大して気にならない。14年も一気に時が流れたんだ。間に色々あったんだろう。ただ、綾波の去就は一応にも主人公であるシンジがことあるごとに話題に出してるところなのだ。エヴァに取り込まれた、みたいな説明一つで流されると、なんと言うか、その、困る。ストーリーとして半端なんですよ。
まぁ、キャラだけ見ればマーク9パイロットの綾波系とは似て非なる、出来の悪いコンピュータみたいな、独特の挙動もこれはこれで結構好きですけどね。
全体的に、いきなり何らかの作戦行動から始まったり、14年も時が経っていたり『破』からの話の飛躍がひどい。シリーズものでありながらここまでの話を見ていようといまいと話の分からなさには大して違いがないと思ってしまうほどだ。それはそれで一つに作品になっているということで、一つの劇場映画として某魔法少女などよりよほど真摯な態度なのかもしれないが。とはいえ、ここまでの話を最低限知っておかないと通じないこともあるし、最後はここで終わりかって感じに終わるしで、やはりストーリーとしては目茶苦茶だといわざるをえない。
まぁ、そんな感じで今回は終わろう。
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劇場鑑賞「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:Q」
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エヴァンゲリヲン 新劇場版Q 感想【ネタバレ】
見てきましたので感想
ネタバレ含む
映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」感想
アスカ、襲来
見知らぬ、戦艦
説明されない、設定
ヴンダー、逃げ出した後
レイ、黒いプラグスーツ
決戦、セントラルドグマ
ゲンドウの求めしもの
ユイ、将棋
瞬間、音、重ね
[(速報!) 『ヱヴァ新劇:Q』有給休暇]
☆観て来ました!
作中で「結界密度が濃い」とか言う、ベリーショートにして、オールドミスのギスギス具合に拍車の掛かった赤木リツコが言う通り(この人、『破』の時の「相補性
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版Qはダメシンジを徹頭徹尾描ききった大傑作!
ヱヴァンゲリオンQを見てきた。
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 感想 ネタバレ有り版
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
感想 (ネタバレ有り版)
・ネタバレ無し感想はこちらへ
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エヴァンゲリヲン新劇場版:Q・感想。
初日に観てきました。座席の予約が二日前からおk、だったのですが、その時点で初日が
エヴァンゲリオン新劇場版:Q
JUGEMテーマ:映画館で観た映画 
 
 
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前作から14年後の世界でしたが
 
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q (ネタバレなし)
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ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q 感想
昨日 ヱヴァンゲリオン新劇場版:Qを観てきました。 感想を書く上で、ネタバレしていきますのでネタバレが嫌いな方は これ以上読み進めない方が良いと思います。 私にとって ヱ
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
さて、映画を見たのは先週なんですが今更ながらに感想です
私自身はエヴァは旧アニメ旧劇場版は大学時代に1度、序・破も1回見たぐらいですね
なので熱狂的なファンの人に比べた
映画:ヱヴァンゲリヲン Q EVANGELION:3.0 YOU CAN (NOT) REDO. 次はもう観ないかもな理由、を列挙(笑)
別にファンではないが、抑えで前作を周回遅れで地方出張時に鑑賞、そして今回も。
で、
けっこう決定的に受け入れられなくなっている自分が。
それらを思いつくままに列挙してみよ
映画:「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」をやっと見た!~劇場で
あけましておめでとうございます。
今年は、かれこれ13年ぶりに年賀状を出しました。祖母が亡くなってからずっと出してなかったのですが、父の三回忌を終えて、何か心境がかわ
映画:ヱヴァンゲリヲン Q EVANGELION:3.0 YOU CAN (NOT) REDO. 次はもう観ないかもな理由、を列挙(笑)
別にファンではないが、抑えで前作を周回遅れで地方出張時に鑑賞、そして今回も。
で、
けっこう決定的に受け入れられなくなっている自分が。
それらを思いつくままに列挙してみよ
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
公開時には、近くの映画館での上映がなくて諦めてたんだけど、まさかの(?)再上映で・・・
「オフィシャルサイト」
【ストーリー】
どこのサイトも、公式にストーリーは出していな