ソードアート・オンライン 第５話「圏内事件」

街中の殺人事件。

原則的に街中で人は殺せないという（それ自体やや唐突に出てきた）状況のもと、街中で明らかにプレイヤーが死んでいた、というミステリー染みた話。ただし、「染みた」とは言いましたがミステリーだとは言っていない。私はミステリーに対してある程度寛容な反面、うるさくもある。

そもそもSFやファンタジーとミステリーとは相性が悪い。ミステリーは読者、視聴者を論理的に納得させなければならないが、SFやファンタジーは架空の法則（ルール）を大前提とする。作者が自分で作ったルールを上手く使いこなせずおよそ納得行かない筋になることがあるし、読者としても次々に新しいネタを増やされて考えても無駄にされる可能性を否定できない。果たして、この作品がどの程度のものを見せてくれるか、お手並拝見といかせてもらおう。


まともなミステリーだとしたら、最も気になるのは街中での殺人というありえない現象のトリックだ。トリックが分かったからそれが出来るやつが犯人だ、ということはありえても、トリックの詳細は分からないが犯人は見つかったんだからめでたしめでたし、ということはありえない。それではミステリーにならない。ミステリーであるならば、ここは絶対に説得力が必要なところである。