大海原の小さな光

犯人はファンクラブ会長か、コスプレの人か、この二人しかあり得ない。前者はあまりにも怪しすぎるので必然後者だと考えたくなるが、しかし同時に画面に映っていることがあり、そこが不可解だった。

まさかスイッチが生んだ多重人格とか、想像も出来なかったわ。前回の時点ではそれらしい伏線なんて全く無かったし。とはいえ、リブラ校長が最初からやたらと特殊なケースであることを強調していただけのことはあるな。とても特殊だ。

冷静に考えれば、作中においてはそれに何の意味があるのかはよく分からないオチである。しかし制作上の意図は明白である。キグナスをあくまで、英雄と称えられつつ実際には悪事をやってる悪役、として処理しつつその原因となった英雄願望自体は否定されるべきものではないとする。正義とは、ヒーローとはといったことをあまり深く議論せずただキグナスを悪として始末する。そういう流れにする意図であろう。

かくしてヒーローについての話といいつつ、そういう細かい話題を議論するのではなく、英雄願望があるけど具体的には何もしない男の精神的成長の物語として纏る。そういう話も悪くは無いと思う。


仮面ライダー部の三文芝居には、さすがに乾いた笑が止まらなかったけどな。最後はなんか『新世紀エヴァンゲリオン』最終回を思い出してクラクラする。


キャンサーは防御力だけでなく、鋏の攻撃力も高い。鋏を封じられた攻撃の手段が無くなるようだが、似たようなことは大抵の怪人に対して言えることなので、殊更強調することでもない。

ひょっとして、文句無く強いじゃないですか、この人。幻術以外に面白い芸が無くて、戦闘能力がとび抜けて高いわけでもなく、しかも幻術も戦闘に使えるわけでは無いリブラよりよっぽど強そうですよ。


次回は再生怪人軍団か。