大海原の小さな光

ハミィが幸福のメロディを歌ったことでノイズの齎した問題は万事解決。ようやくハミィが役にたった。が、そこへ至るまでに、ハミィがずっと眠り続けており、起こすためにプリキュアたちが夢の中に入るというわけの分からないイベントが発生。本当に、役に立たないな、コイツ。

夢の中の話も結構変である。おそらく、プリキュアたちはあくまでハミィの夢を眺めているだけでありハミィとは情報を共有できていない、だから４人からはハミィが見えるがハミィからは４人が見えないということなのだろう。ただ、どうもそういう前提が伝わってこない。せめて、ハミィに触れない、とか言うのなら分かるんだけど。

おそらくこの状況はディスコミュニケーションな関係や状況の例えであり、音楽こそが多少のディスコミュニケーションを乗り越えるコミュニケーション手段なのだというテーマを描きたいのだろう。だが、だとするならば尚のこと、コミュニケーションの不可能さをはっきり語ってもらわなければ困るのだが。


ノイズがピーちゃん(の色違い)になって戻ってくるという終わり方は実に良い。散々異なるもの同士の和解、共存を匂わせる展開にしておきながら、ノイズだけプリキュアたちとの戦いで死んでそれっきり終わりだったら台無しだと思っていたので。

ただ、だとすると劇場版のハウリング及びその部下メイジャー３、あとヒーリングチェスト取りに行ったときのゴーレムといった闇の勢力って何だったんだって話にもなるが。皆ばっさり殺されてそれっきり、何のフォローも無い。本当に、途中までと最後とで主人公たちの考え方がまるで違うよな、この番組。


しかしピーちゃんの回収までは良いのだが、その後の取って付けたような終わり方が残念すぎる。中途半端に、ピアノの練習をしている響とか、パティシエ目指しておかし作ってる奏とかいった絵があるのが実に残念。その辺を描くのにもっと尺を取るのだとばっかり思っていたのだが。あまりにも投げやりすぎる。

あと、アコは何でまだ人間界にいることになってるんだよ。居座る理由がまるで思いつかないんだけど。


来週からいよいよ『スマイルプリキュア!』がスタートか。『スイート』が個人的にはイマイチ乗り切れない作品だったので、その分期待している。