大海原の小さな光

相変わらず、聞かれてもいないのに身の上話を始めるノイズ。ノイズの正体を聞き響が一度は戦意を失うが、再び取り戻す。ノイズをただ倒すのではなく「助ける」ために。この流れさ、ノイズが戦意喪失を狙って身の上話を始めたら「助ける」とかわけ分からんこと言い出して反撃食らったんならまだしも、戦意喪失の時点で予想外っぽいんですよね。これではノイズがただの寂しい奴、バカみたいな奴ではないか。ノイズの威厳の無さは二重底、三重底になってますねぇ。

ノイズと物理的意味で戦いながら、激しく意見も戦わせるプリキュア一同。なんかガンダムみたいな光景です。反射的に言い返してるだけであまり筋の通ってない感じにも見えますが、それもまた良し。あまり頭良い人たちでもないし。

ノイズとの決着が対話を交えどことなく和解を思わせるものになるのは、最初期の響と奏との関係やハミィとセイレーンとの関係から予想は出来た。というか、初期の頃からいつかこういう展開があるとは思ってた。問題は今回からいきなりこういう展開になりノイズが聞かれてもいない身の上話を始めた辺りで決定的になる、という流れだ。

確かに作品自体は、最初ぶつかっていても仲良くなることは出来るということで首尾一貫しているのだろう。しかし、作中人物自身がそう考えていたと思えるところがあまり無く、特にノイズ相手には前回までは普通に殴り殺そうとしていたしで全然納得いかない。


ところで、激しく意見をぶつけあい和解、というかある程度考えが通じたと思わせるノイズとの決着。敵勢力を対話など微塵も考えずに爆殺した劇場版とはえらい違いです。ここまで敵勢力に対する対処を始めとした話作りがTV本編と劇場版とで違うプリキュアは珍しいんではないでしょうか。

劇場版といえば、劇場版でメロディ一人に出てきた強化形態が、全員分登場。が、必殺技を出しただけで終わり。もったいない。劇場版で一人だけ登場→本編で全員分登場という展開は『フレッシュ』のキュアエンジェルと似ているが、扱いは全然違うな。『ハートキャッチ』の無限シルエットみたいな圧倒的なネタも無いし色々と中途半端。


この最終局面に来てハミィが役にたった、と思ったらあっさり覆された。最後まであまり使えない奴だ。


次回、最終回は後始末及びエピローグだけか。