大海原の小さな光

メテオ、朔田流星。これはまた実に分かり易く複雑な人が出てきましたね。え？「分かり易い」と「複雑」とが矛盾してる？してません。複雑な人であることが分かり易いのです。

十二使徒アリエスを見つけるために、状況に応じてゾディアーツを痛めつけたり倒したり逃がしたりしなくてはならない。その行動故ゾディアーツと戦っているようで、単純にゾディアーツを倒すことを目標にしているフォーゼ以下仮面ライダー部とは相容れない。

いかにも、複雑な立場にあるんです、と言わんばかりの設定である。そういうのを分かり易く複雑と言っているのである。表向きは話を合わせつつ心中で毒づくというキャラ付けも、単純ではないことが分かり易く表れている。


メテオ流星はタチバナなる者から指示を受けながら動いている。いい加減、仮面ライダーの支援者にタチバナってつけることで仮面ライダーっぽいだろってアピールするのやめましょうよ。と、そのような思考が一瞬浮かんだが、この作品に限っては仮面ライダー部部員の名前が初期ライダーの本名をもじったものになっていたりするので、その流れなのだろうと考え許す。ただし、『響鬼』テメーは駄目だ。

タチバナ繋がりでもう一つ、『フォーゼ』としては完全に蛇足の話題だが、言わせてもらおう。仮面ライダーがレギュラーの年長男性を「おやっさん」と呼ぶの、あれ本当は間違いである。初代ライダー以下立花藤兵衛とかかわった昭和ライダー達は彼のことを「おやじ」さんと呼ぶのだ。「おやっさん」というのは本郷猛だけである。そしてそれは多分演じる藤岡弘のイントネーションのせい。よって仮面ライダーっぽさを見せようとしておやっさんと呼ばれる人を作るのは完全に間違い。お前らのことだよ『クウガ』『響鬼』『W』。


ふぅ、本編の話に戻ろう。山猫座の適当さがすごいな。そりゃ、視聴者としても名前のあるゲストが出てきた時点で怪しいとは思うけどさ、それにしたってハイスピードで話が進む。あまり同情の余地が無さそうな動機で暴れまわり、すごく細かい癖から正体を見破られ、追い詰められてスイッチを押したと思ったらラストワンで、色々あって倒したと思ったらラストワンを越えた。

リブラ編からはラストワンを越えるのは前提でそこまでの展開をはしょってるのでは、という気がする。まぁ、まだ２エピソード目だし分からないけど。


次回。今までずっと特定の映像の中にしか出てこず、劇場版で少しだけ戦った十二使徒の一人がついに動く…のか?