大海原の小さな光

由乃と一緒に星を身に行こうとしていた雪輝はいつの間にか監禁されていた。そしてその状況に目ざとく気づいた秋瀬或及び彼に連れられた雪輝の友人達が助けに行こうとしたが、罠に嵌って命の危機に。一連の事態を纏めるとそういう風になる。うむ、やはり実に脈絡の無い展開である

そういえば、阿良々木くんも以前、戦場ヶ原に連れられて星を見たことがあったっけ。さておき、由乃の今まで取った行動を考えれば、今回の騒動もきっと雪輝に対する愛の歪んだ表現なのだろうと思える。思わせるものがある。そしてはっきり言おう、私はそんな由乃が大好きです。

由乃は雪輝に対して悪意は全く無い。その行動はあくまで雪輝に対する愛あってのものである。例え結果的に雪輝が不利益を被るような事態になろうとも彼女自身には決してそんなつもりは無いのである。少なくともここまでの描写を見る限りそうとしか思えない。そのいっそ清々しい性格が、私にはとても好ましく思えるのだ。


雪輝たちが変な状況に置かれてはいるけれど、全体としては新手の日記所有者も出てこず、それらしい戦いも起きない、という次なる展開の序章のような話であった。色々と伏線や前フリがある。

一つには西島の扱い。急速に未来日記関連の騒ぎに巻き込まれている西島が主人公側の新たな支援者になりそうな流れである。日記を持たないため来須のような裏切りは考え難く、来須よりは信用できそうだが、はたして。

もう一つ、ゲームマスターたちの会話。デウスもムルムルもデウスの寿命が尽きるまでに新たな神を用意するためにゲームをしていると言う点では意見が一致しているが、細かいところでずれている様子。４thの裏切りはムルムルの誘導によるもので、デウスはそんなことはせず成り行きに任せるつもりだったようだ。そしてデウスの興味は最初から雪輝一人。誰が勝つかの賭けなら雪輝に賭ける。

ずっと舞台装置であったゲームマスター側にもドラマが生じそうである。とはいえ、そういうやっと出てきた連中のドラマになりそうな面も、直後のCパートで台無しになるのだが。