大海原の小さな光

そもそも今回は、主人公が先輩に告白してそれがほぼ受け入れられたという作品のジャンルを考えたら大変重要な内容があるのに、なぜぞれに対する脇役の反応の方がサブタイになっているのか。サブタイがツッコミどころ過ぎる。


さておき。今回で恋愛要素の決着はついた感じだな。「好きなのは、あなただけです」とか大口を叩いといてここから話変えたら笑い話にもならない。この決着について私個人としては万雷の拍手を送りたい。

とかく複数のヒロインから一人を選ぶタイプのギャルゲー、エロゲーの漫画化、アニメ化やハーレムモノの漫画やアニメは誰が最後に選ばれるかは大抵の場合最初ですぐ分かる。最初からでかでかと書いてあったり出番が多かったりするヤツだ。キャストの一番最初或いは主人公に次ぐ二番目に居る、とかも。

そういったいかにもと言った要素を持ち、また設定から考えてもほぼ確実に物語のメインだと思われた愛理を全力で無視して二番手、三番手の人としか見えなかった先輩を選ぶという決着。捻くれ者の私としては実に嬉しい。


ただし、これはあくまで個人的な意見である。客観的に冷静に展開を見ると不自然さが残ると言わざるを得ない。学園統合で共学になる元名門女子校に通うことになった主人公、というところから始まった以上統合に対して声を大にして反対している愛理に深入りするのが自然な流れではないか。

統合による共学化に対する元生徒の反応、という要素が先輩には極度に薄い。これでは別に、主人公は普通の学校に入ったばかりの１年生とかでも問題無く話が成り立つ。物語を始めるのに使った初期設定が死んでいる。いや、或いは、先輩の周りに於けるその設定は男嫌いである紗凪の存在なのかもしれない。だとすれば納得行く部分があるような無いような。

しかし、まぁ、それはそれとして紗凪の失恋なんて前々回ぐらいで既に決まってたいたも同然である。既に明白な話題をいつまでも引っ張るこの作劇はなんなのかと。


ま、なんだかんだ言ってもまだ終わってないしこれからどんな展開があるのかは分からないのだが。


次回、まだ終わらないのにサブタイが作品タイトルと同じかよ。