大海原の小さな光

６th、１２th共に退場。彼らから受ける印象が前回とは正反対といって良いほどにまるっきり変わっていく流れが実に見事だった。

１２thは見た目が変だし、主義主張も良く分からんし、やったことも犯罪じみている。しかし狙いはあくまで倒すべき悪と考えた６thだけだったようでみねねや雪輝たちは見逃そうとしている。やり方には間違い無く問題があるものの、弱きを助け、悪を倒す正義の味方という気持ちは本物だったのだろう。

Cパートの日記所有者になった経緯を見るになおのことそう思えてならない。きっと、ここで倒されてなかったところでゲームを最後まで戦う気持ちはあまり無かったのではないか。そんな風に思わせてくれる展開だった。

ところでCパートの話が本当なら彼は日記をつける趣味は無かったが未来日記を手に入れたと考えられる。これは伏線、なのか。

そして６thの本性。今まではずっと騙していただけ。この戦いに勝ち残って神になる気満々。そのために殺人や強姦も全く気にしていなかった様子。由乃は正しかったし、結果論だが１２thは最高に良い仕事をしようとしていたわけだ。

この６thの最期は実に秀逸。鞠一つで千里眼日記を無効にするというのが先ず良い。千里眼日記の弱点は情報操作というネタが最後まで効いているわけだ。そしてこの鞠が６thが昔無くした物だというが実に良い。死ぬ直前になって以前無くした愛用の品を目前にするというこの皮肉。この作品、悪役に皮肉な最期を迎えさせることに関しては天才的。


由乃は人としておかしな点もあるけれど雪輝を好きで、雪輝を守っていることは間違いない。そこだけは最初から全く変わっていない。そう気付いた雪輝は由乃の助け、６thを倒した。かくして不和も解消し二人の仲は一歩前進、というか雪輝が由乃に歩み寄った。由乃の予知ではないがハッピーエンド、めでたしめでたし。


何故か町を歩いているみねね。メルアド交換したとか来須の裏切りも考えられる不穏な絵だが細かいことはどうだって良い。この人、ある意味今回の戦いの勝者じゃないか。実質目の治療が出来て、自由になって、新たなダメージは殆ど負っていない。