大海原の小さな光

アンクが鳥のグリードに取り込まれメダルが使えない。そうか紫のメダルだけ設定が違うのはこういう状況の伏線だったのか、等と言うと思ったかバカめ。前回の感想でも書きましたが大切なことなのでもう一回言います。

とはいえ、紫のメダル特有の暴走におびえながらプトティラで鳥のグリードを削ってメダルを取り返し、ついでにアンクも助けるというのならまだ良かった。現実は、それすらも遥かに下回った。


アンクが取り込まれたと思ったら鳥のグリードはメダルが足りなかった。実はアンクのメダルは一枚ヒロインの手に渡されていた。ついでにアンクは実は他のメダルもホルダーに保存していた。だから普通のメダルはほとんど使える。さらに刑事は五体満足の状態で甦り、アンクに取り付かれていた頃のことを大体分かっている。

何なの?これ。どんだけ主人公側のレギュラーキャラに（だけ）優しい状況を作れば気が済むの。

普通のメダルが使えましたってのは全くの無駄、無意味。センスの欠片も感じない展開。普通の人間なら最悪でも先に述べたようなプトティラでの戦い、盛り上げるのなら裸一貫での戦いを描くところだろう。

刑事についての展開は二重三重に意味不明だ。甦るのは良い、五体満足もまだ良いだろう。だがアンクのことも知ってると言うのはさすがにやり過ぎ。さらに問題なのはその後で、刑事が一緒に戦いたいと言いだすのは不自然過ぎる。そこは普通に本職への復帰を目指すところではないのか。そしてそれを受け入れる主人公に、その上でやらせたことがメダルを投げさせること、てなんだこれは。アンクが戦闘時以外メダルを渡さないのはあくまでもオーズの行動をある程度縛るための枷であり、その枷がはずれたといって良い状態なのに何故態々自ら枷をはめる。

それからこのメダル変更の練習中、刑事がメダルを選ぶ様子についてヒロインが「すごいおにいちゃん本当に見てたんだ」とか何とかすごく説明的で変な褒め方の台詞が入っていて何か豪くテンポが悪かったです。


そして最後、なんだか色々あって刑事の下を去った主人公は戦闘中に自らメダルを変えるわけだが上手い戦法が浮かばず「アンクがいないと」等と愚痴をこぼす。都合の悪いことは平気で人のせいにするのな、この主人公。