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Lostorage incited WIXOSS 第4話「再会/光明と混沌」

合理性の通じぬ不条理。

人格が消えるとはそういうことか。


私の予想はあっけなく外れ、どうやら消えた(負けた)セレクターはルリグが乗っ取る、というのが真相のようで。ふむ、セレクターが敗者になればルリグも諸共に死ぬのでルリグはバトルをやらせたがる、といった感じで様々な現象に合理的説明が付け易いのでそれなりにあり得そうだとも思ったのだが。どうやら私はアニメ『WIXOSS』の不条理を甘く見ていたようだ。

さておき。この現象は、ルリグがセレクターの器に入る、という点では『selector』での勝者に起こることとも似ており、なまじ似ているだけに無視してしまいそうになるが、違いを注意深く気にしなくてはならない。いわば、あちらは“名前を付けて保存”で今作は“上書き保存”みたいなそんな違いがあると考えられる。具体的に言うと、だ。あれは入れ替え。人間とカードとの立場が変わり続けるだけで(まぁ、それがひどいのだが)基本的に個人の意思は生き続ける。対して、こちらは乗っ取り。おそらくだが、乗っ取られた時点で終わりだ。もし、何らかの形で意思が生きるのなら“消える”という表現を執拗に使う必要は無い。

更に、ルリグの立場が違う。基本的に、元は人間で罠に嵌ってルリグにされてしまったので人の世に戻りたいと思っている(ので戦わせる)という『selector』の連中と違い、本作のはセレクターの記憶から作られバトルのためだけにある何かだ。それ以前の人生など無く、人間として生きる動機も無い。セレクターを乗っ取ってもその人生を真似るしかやることはあるまい(セレクターの記憶を持っている筈なのでそれ自体はわりと容易)。乗っ取りにルリグのメリットなど特に無いのである。

そもそも、敗者に対して与えられる処罰なので当然ではあるが、誰にも何の得も無い。只々とんでもない不条理さだけがある。パワーのある設定だ。


今回のネタはもう一つ、ブックメーカーとは何者か、ということ。前回、御影はんなが手に入れ損ねた話の続きでもある。その実態は、自らはセレクターではないにもかかわらずセレクターバトルで色々暗躍をしている人。勝負を仲介をしたり、逆に、その立場を活かして脅したり。まぁ、消えたくないがために勝負の買収をしようとする人もいるらしいし、こういう人がいてもおかしくはないか。ただ、セレクターではないのにセレクターバトルにかかわっている人というのは話が広がった感がある。この辺、殆どセレクターになった者(必ず少女)だけで話を進めていた『selector』と明確な違いを感じて良し。

ところで、ブックメーカーのことを追っている過程で御影はんながいつの間にかすずこの仲間みたいな感じになっている。こう、一つ一つの展開は極めて順当だった筈なのにいつの間にか状況が激しく変わっているというのは、個人的に愉快なものよ。


最後の方で、サブタイ通りすず子と千夏との再会が。しかし、この話題はどちらかというと大した比率ではない。消えたセレクターがどうなるのかの検証、ブックメーカーの調査、からのブックメーカーによって起こされた騒動。そういった流れが最終的に千夏に絡んだというだけであって。再会というなら、すず子は最初に倒した墨田との再会とも言えるし。いや、それは言かに何でも詭弁だが。何にせよ、妙な感じに捻っている。
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Lostorage incited WIXOSS 04「再会/光明と混沌」

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