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暦物語 第11話「こよみナッシング」

物語は運命の日に向けて加速する。

今回のエピソードは、二月。二月下旬、それ以外の説明が無いのが少し厄介ではあるが『憑物』より後なのは明白。斧乃木が阿良々木家にいるなどと言った描写は言うまでも無く、そもそも『憑物』は二月十三日から十四日にかけてのことである。厄介というのは、前回『こよみシード』エピローグとの順番を描写だけでは証明出来ない。だが、まぁ、話の区切りの良さを優先し前回のエピローグ→今回の全てということにしよう。『憑物』より後に来る部分は全部時系列順と考えた方が気が楽だ。


本編は、ハッキリ言ってかなり内容が無い。やんわりと質問をかわす方法はありふれたもので、全く発想の転換ではない。ミステリーにも怪異譚にもなっていない。そのことに気付いていないふりをするために、負けるための偽りの勝機を見出す、という捻じれた状況は中々面白いが。しかし、これにしたってミステリーかと言われると少し違う、気がする。途中までは意味がありそうであまり無いのだ。

だが、最後には明確に意味がある。アニメ版だと順番が入れ替わってしまったのでさっさと言ってしまうが、この展開を受けて『終(中)』のラストでは「きみのご主人が行方不明になった場所だよ」という台詞が出てくるのだ。本作は、単なるエピソード間の隙間を埋める連作短編集かと思ったら最後の方に来て本編の内容を進めていた、というわけ。なお、影縫さんを行方不明にしたのは、読者視聴者には考えるまでもありませんね。


おまけ。アニメ版用の厳密な時系列。

『傷物』。春休みの事件。三月二十六日から四月七日まで。

『暦』第1話『こよみストーン』。四月十一日。ラストシーンは翌日。

『猫(黒)』。ゴールデンウィークの事件。四月二十九日から五月七日まで。

『化物』より『ひたぎクラブ』。『猫(黒)』のラストシーンから直接繋がっていると思われる。

『暦』第2話『こよみフラワー』のエピローグ以外。五月九日、十日。『ひたぎクラブ』の直後。

『化物』より『まよいマイマイ』。母の日。定義上、五月十四日の筈。

『こよみフラワー』のエピローグ。十万円は未だ払っていない。

『化物』より『するがモンキー』『なでこスネイク』『つばさキャット』。

『暦』第3話『こよみサンド』。

『暦』第4話『こよみウォーター』。未だ戦場ヶ原に監禁されたことはない。

『偽物(上)』。

『暦』第5話『こよみウインド』のエピローグ以外。詐欺師の事件は終了済み。

『偽物(下)』。ミスタードーナツで貝木と話すところまで。

『こよみウインド』のエピローグ。

『偽物(下)』。残り全て。

『傾』。夏休み最後の日に始まり、エピローグで二学期最初の日(始業式)になる。

『猫(白)』。『鬼』とはほぼ同時期に始まり、以降『終(中)』までの裏話。先ず、羽川家が燃える。羽川は学習塾跡で眠る。

『鬼』のエピローグ以外。『傾』の最後から直に続く。二学期最初の日から翌々日まで。また、エピローグは大分後。先ずは、冒頭から以下の箇所まで。くらやみから逃れようとして知らない山に入ってしまっていたことを教えられる。ペアリングが切れていることを知る。「しんぱいすれな」のメールを出す(以上、八月二十二日の夜明け頃)。

『猫(白)』。目を覚ました羽川が戦場ヶ原に保護されるところから、戦場ヶ原が羽川の料理に驚きその性格の欠陥を糾弾する辺りまで(八月二十二日から二十三日朝)。

『鬼』。八月二十三日、どうにか山中の村に辿りつく。臥煙先輩の要求を聴き、くらやみについての説明を受ける。八九寺が成仏。神原を呼び出すメールはこの時期に出したと考えられる。

『猫(白)』。羽川が神原と出会う。神原は阿良々木くんからメールを受け取ったという。その後、羽川は阿良々木家に泊まることになる。

『終(中)』。『鬼』本編の最後から続く。これまたエピローグ(及び冒頭)は大分後。先ずは、神原と合流してから、名前の読み方が分からない公園を目指すも道に迷うまで。

『猫(白)』。阿良々木家にて眠った羽川に代わりブラック羽川が現れる。忍と接触、学習塾跡が焼け落ちたのを確認。

(ここに忍が説明した、猫との共闘の話があったのだと考えられる)

『終(中)』。ようやくたどり着いた公園で忍と合流。怪異を倒した後、北白蛇神社にて臥煙先輩から説明を受ける。説明終了後、臥煙先輩は一足早く神社を出る。

『猫(白)』。朝、羽川が目を覚ます。章番号が大胆に飛んでいる。登校中にエピソードや臥煙先輩と出会う。

『終(中)』。阿良々木くんが五千円持って買い物に向かう。初代怪異殺しとの決闘が決まる。

『猫(白)』。羽川が虎の正体を察し、戦いを挑む。

『終(中)』。羽川からのメールを受けて、阿良々木家に神原を向かわせる。再生死屍累生死郎を倒す。

『猫(白)』。阿良々木くんが羽川と虎との場に駆けつける。以下、最後まで。

『暦』第6話『こよみツリー』。

『暦』第7話『こよみティー』。十月。話の区切りを優先し、便宜上ここに置く。

『終(上)』。十月下旬。扇との初対面。複数のエピソードからなり、作中でも数日経っているが、間に別のエピソードは絡まないので細かいことは割愛。

『暦』第8話『こよみマウンテン』。千石が神になる直前の日。

(千石が神になる)。該当エピソードはオチの性質上、どこからどこまで本当にあったことなのか不明なので、確実に言えることのみを記す。

『鬼』のエピローグ。扇がいる、八九寺との別れは四か月前だと語られている、未だ学校が終わっていない、以上の点からこの位置。

『暦』第9話『こよみトーラス』。学校に行っている様子が見られない。冬休み、年末であろう。

『恋』。貝木と羽川とが話すところまで。

『暦』第10話『こよみシード』のエピローグ以外。一月中旬。

『恋』。残り全て。ラスト、千石の問題が解決した時点では二月になっている。

『憑物』。二月十三日。

『こよみシード』のエピローグ。説明から『憑物』終了後なのは確定。

『暦』第11話『こよみナッシング』。二月下旬。

『終(中)』のエピローグ(及び冒頭)。三月十三日、阿良々木くんの受験当日の朝。
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テーマ : 〈物語〉シリーズ
ジャンル : アニメ・コミック

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暦物語 第11話「こよみナッシング」

第11話「こよみナッシング」 アララギハーレムは少女と童女と幼女で満員御礼です!

物語シリーズ ファイナルシーズン 「こよみナッシング」

 アララギハーレム。

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