暦物語 第7話「こよみティー」
誰が何を信じていたのか。
この話、個人的にはかなり好きなんです。全体の九割以上は大したことを言っていないように見える。調べれば調べるほど、絶対にそんな幽霊など居た筈がない、と証明をしたにもかかわらず何故か周りの者たちは受け入れない。何故か、曖昧にして結局は考えを変えようとしない。とまぁ、そういう話だ。
世の中にはこういうことは実際よくあって、アポロは月に言っていないとか、水は答えを知っているとか、こういう状況になる話題には事欠かない。つまるところ、そういう世の中のままならないことへの愚痴を語っているだけであって、物語としてはまるで大した内容が無い。怪異もいなければ、ミステリー性も無い、ように思える。
しかし、締めとなる最後の神原の一言が素晴らしい。月火はどちらに騙されてくれたのか。それは、実際どちらになるかでいささかニュアンスが異なってくるところであり、しかし、もはや確かめる術はない。色々不安を煽られてくる。それをただ一言にした上、そこでいきなり話が終わってしまう。まさに、ある種の怪異譚でオチが付いた感じだ。この感じがとても良い。
今回のエピソードは、十月。正確な日付は無い。原作でも、十月某日としか言われてない。細かい順番を考えている私のような者にはいささか厄介な作品である。十月には十月下旬に始まる『終(上)』があり、作中描写からはどちらが先とも判断出来ない。ただ、『終(上)』が扇との初対面であり、以降は全て扇が黒幕となる事件、若しくはそれが絡むエピソード、とした方が話の区切りが良いので便宜上こちらを『終(上)』より先としたい。
おまけ。アニメ版用の厳密な時系列。
『傷物』。春休みの事件。三月二十六日から四月七日まで。
↓
『暦』第1話『こよみストーン』。四月十一日。ラストシーンは翌日。
↓
『猫(黒)』。ゴールデンウィークの事件。四月二十九日から五月七日まで。
↓
『化物』より『ひたぎクラブ』。『猫(黒)』のラストシーンから直接繋がっていると思われる。
↓
『暦』第2話『こよみフラワー』のエピローグ以外。五月九日、十日。『ひたぎクラブ』の直後。
↓
『化物』より『まよいマイマイ』。母の日。定義上、五月十四日の筈。
↓
『こよみフラワー』のエピローグ。十万円は未だ払っていない。
↓
『化物』より『するがモンキー』『なでこスネイク』『つばさキャット』。
↓
『暦』第3話『こよみサンド』。
↓
『暦』第4話『こよみウォーター』。未だ戦場ヶ原に監禁されたことはない。
↓
『偽物(上)』。
↓
『暦』第5話『こよみウインド』のエピローグ以外。詐欺師の事件は終了済み。
↓
『偽物(下)』。ミスタードーナツで貝木と話すところまで。
↓
『こよみウインド』のエピローグ。
↓
『偽物(下)』。残り全て。
↓
『傾』。夏休み最後の日に始まり、エピローグで二学期最初の日(始業式)になる。
↓
『猫(白)』。『鬼』とはほぼ同時期に始まり、以降『終(中)』までの裏話。先ず、羽川家が燃える。羽川は学習塾跡で眠る。
↓
『鬼』のエピローグ以外。『傾』の最後から直に続く。二学期最初の日から翌々日まで。また、エピローグは大分後。先ずは、冒頭から以下の箇所まで。くらやみから逃れようとして知らない山に入ってしまっていたことを教えられる。ペアリングが切れていることを知る。「しんぱいすれな」のメールを出す(以上、八月二十二日の夜明け頃)。
↓
『猫(白)』。目を覚ました羽川が戦場ヶ原に保護されるところから、戦場ヶ原が羽川の料理に驚きその性格の欠陥を糾弾する辺りまで(八月二十二日から二十三日朝)。
↓
『鬼』。八月二十三日、どうにか山中の村に辿りつく。臥煙先輩の要求を聴き、くらやみについての説明を受ける。八九寺が成仏。神原を呼び出すメールはこの時期に出したと考えられる。
↓
『猫(白)』。羽川が神原と出会う。神原は阿良々木くんからメールを受け取ったという。その後、羽川は阿良々木家に泊まることになる。
↓
『終(中)』。『鬼』本編の最後から続く。これまたエピローグ(及び冒頭)は大分後。先ずは、神原と合流してから、名前の読み方が分からない公園を目指すも道に迷うまで。
↓
『猫(白)』。阿良々木家にて眠った羽川に代わりブラック羽川が現れる。忍と接触、学習塾跡が焼け落ちたのを確認。
↓
(ここに忍が説明した、猫との共闘の話があったのだと考えられる)
↓
『終(中)』。ようやくたどり着いた公園で忍と合流。怪異を倒した後、北白蛇神社にて臥煙先輩から説明を受ける。説明終了後、臥煙先輩は一足早く神社を出る。
↓
『猫(白)』。朝、羽川が目を覚ます。章番号が大胆に飛んでいる。登校中にエピソードや臥煙先輩と出会う。
↓
『終(中)』。阿良々木くんが五千円持って買い物に向かう。初代怪異殺しとの決闘が決まる。
↓
『猫(白)』。羽川が虎の正体を察し、戦いを挑む。
↓
『終(中)』。羽川からのメールを受けて、阿良々木家に神原を向かわせる。再生死屍累生死郎を倒す。
↓
『猫(白)』。阿良々木くんが羽川と虎との場に駆けつける。以下、最後まで。
↓
『暦』第6話『こよみツリー』。
↓
『暦』第7話『こよみティー』。十月。話の区切りを優先し、便宜上ここに置く。
↓
『終(上)』。十月下旬。扇との初対面。複数のエピソードからなり、作中でも数日経っているが、間に別のエピソードは絡まないので細かいことは割愛。
↓
(千石が神になる)。該当エピソードはオチの性質上、どこからどこまで本当にあったことなのか不明なので、確実に言えることのみを記す。
↓
『鬼』のエピローグ。扇がいる、八九寺との別れは四か月前だと語られている、以上の点からこの位置。
↓
『恋』。千石の問題が解決。
↓
『憑物』。
↓
『終(中)』のエピローグ(及び冒頭)。三月十三日、阿良々木くんの受験当日の朝。
この話、個人的にはかなり好きなんです。全体の九割以上は大したことを言っていないように見える。調べれば調べるほど、絶対にそんな幽霊など居た筈がない、と証明をしたにもかかわらず何故か周りの者たちは受け入れない。何故か、曖昧にして結局は考えを変えようとしない。とまぁ、そういう話だ。
世の中にはこういうことは実際よくあって、アポロは月に言っていないとか、水は答えを知っているとか、こういう状況になる話題には事欠かない。つまるところ、そういう世の中のままならないことへの愚痴を語っているだけであって、物語としてはまるで大した内容が無い。怪異もいなければ、ミステリー性も無い、ように思える。
しかし、締めとなる最後の神原の一言が素晴らしい。月火はどちらに騙されてくれたのか。それは、実際どちらになるかでいささかニュアンスが異なってくるところであり、しかし、もはや確かめる術はない。色々不安を煽られてくる。それをただ一言にした上、そこでいきなり話が終わってしまう。まさに、ある種の怪異譚でオチが付いた感じだ。この感じがとても良い。
今回のエピソードは、十月。正確な日付は無い。原作でも、十月某日としか言われてない。細かい順番を考えている私のような者にはいささか厄介な作品である。十月には十月下旬に始まる『終(上)』があり、作中描写からはどちらが先とも判断出来ない。ただ、『終(上)』が扇との初対面であり、以降は全て扇が黒幕となる事件、若しくはそれが絡むエピソード、とした方が話の区切りが良いので便宜上こちらを『終(上)』より先としたい。
おまけ。アニメ版用の厳密な時系列。
『傷物』。春休みの事件。三月二十六日から四月七日まで。
↓
『暦』第1話『こよみストーン』。四月十一日。ラストシーンは翌日。
↓
『猫(黒)』。ゴールデンウィークの事件。四月二十九日から五月七日まで。
↓
『化物』より『ひたぎクラブ』。『猫(黒)』のラストシーンから直接繋がっていると思われる。
↓
『暦』第2話『こよみフラワー』のエピローグ以外。五月九日、十日。『ひたぎクラブ』の直後。
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『化物』より『まよいマイマイ』。母の日。定義上、五月十四日の筈。
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『こよみフラワー』のエピローグ。十万円は未だ払っていない。
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『化物』より『するがモンキー』『なでこスネイク』『つばさキャット』。
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『暦』第3話『こよみサンド』。
↓
『暦』第4話『こよみウォーター』。未だ戦場ヶ原に監禁されたことはない。
↓
『偽物(上)』。
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『暦』第5話『こよみウインド』のエピローグ以外。詐欺師の事件は終了済み。
↓
『偽物(下)』。ミスタードーナツで貝木と話すところまで。
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『こよみウインド』のエピローグ。
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『偽物(下)』。残り全て。
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『傾』。夏休み最後の日に始まり、エピローグで二学期最初の日(始業式)になる。
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『猫(白)』。『鬼』とはほぼ同時期に始まり、以降『終(中)』までの裏話。先ず、羽川家が燃える。羽川は学習塾跡で眠る。
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『鬼』のエピローグ以外。『傾』の最後から直に続く。二学期最初の日から翌々日まで。また、エピローグは大分後。先ずは、冒頭から以下の箇所まで。くらやみから逃れようとして知らない山に入ってしまっていたことを教えられる。ペアリングが切れていることを知る。「しんぱいすれな」のメールを出す(以上、八月二十二日の夜明け頃)。
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『猫(白)』。目を覚ました羽川が戦場ヶ原に保護されるところから、戦場ヶ原が羽川の料理に驚きその性格の欠陥を糾弾する辺りまで(八月二十二日から二十三日朝)。
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『鬼』。八月二十三日、どうにか山中の村に辿りつく。臥煙先輩の要求を聴き、くらやみについての説明を受ける。八九寺が成仏。神原を呼び出すメールはこの時期に出したと考えられる。
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『猫(白)』。羽川が神原と出会う。神原は阿良々木くんからメールを受け取ったという。その後、羽川は阿良々木家に泊まることになる。
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『終(中)』。『鬼』本編の最後から続く。これまたエピローグ(及び冒頭)は大分後。先ずは、神原と合流してから、名前の読み方が分からない公園を目指すも道に迷うまで。
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『猫(白)』。阿良々木家にて眠った羽川に代わりブラック羽川が現れる。忍と接触、学習塾跡が焼け落ちたのを確認。
↓
(ここに忍が説明した、猫との共闘の話があったのだと考えられる)
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『終(中)』。ようやくたどり着いた公園で忍と合流。怪異を倒した後、北白蛇神社にて臥煙先輩から説明を受ける。説明終了後、臥煙先輩は一足早く神社を出る。
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『猫(白)』。朝、羽川が目を覚ます。章番号が大胆に飛んでいる。登校中にエピソードや臥煙先輩と出会う。
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『終(中)』。阿良々木くんが五千円持って買い物に向かう。初代怪異殺しとの決闘が決まる。
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『猫(白)』。羽川が虎の正体を察し、戦いを挑む。
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『終(中)』。羽川からのメールを受けて、阿良々木家に神原を向かわせる。再生死屍累生死郎を倒す。
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『猫(白)』。阿良々木くんが羽川と虎との場に駆けつける。以下、最後まで。
↓
『暦』第6話『こよみツリー』。
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『暦』第7話『こよみティー』。十月。話の区切りを優先し、便宜上ここに置く。
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『終(上)』。十月下旬。扇との初対面。複数のエピソードからなり、作中でも数日経っているが、間に別のエピソードは絡まないので細かいことは割愛。
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(千石が神になる)。該当エピソードはオチの性質上、どこからどこまで本当にあったことなのか不明なので、確実に言えることのみを記す。
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『鬼』のエピローグ。扇がいる、八九寺との別れは四か月前だと語られている、以上の点からこの位置。
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『恋』。千石の問題が解決。
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『憑物』。
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『終(中)』のエピローグ(及び冒頭)。三月十三日、阿良々木くんの受験当日の朝。
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第7話「こよみティー」
今回は月火ちゃんからの相談。
OPがこれまた懐かしいw
物語シリーズ ファイナルシーズン 「暦物語 第7話 こよみティー」
今回は月火回。