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終物語 第7話「しのぶメイル其ノ壹」

残るミッシングリンク。

それを埋める物語が始まる。


ここから先は『終(中)』と呼ばれる範囲である。連作中編の『終(上)』とはまた一味違う、一冊全体で一つのタイトルが語られる、エンターテイメント性重点のエピソードである。その内容は今まで不自然に隠されてきた空白の時間を明かすものであり、見方によっては確定した事実に至るまでの前日譚とも言える。

けれど、ここが重要なところなのだが、本作には『物語』シリーズにしばしば見られたふざけた態度が非常に少ない。発表済みの作品でその事件に触れた時と明らかに矛盾するようなこと(『猫(黒)』)もなければ、しょうもない雑談や与太話で話しをグダグダ引き延ばし肝心の事件そのものは異常に中身が薄いこと(『鬼』)もない。メタ発言の類も控えめだ。登場人物はその時その場に生きる者として知りうる範囲のことしか知らず、それに基づいて考え得ることしか考えられず、取り得る行動しかとらない。時系列順に並べ替えて不自然の生じない内容になっている。

かつての『傷物』や『戯言』シリーズのスピンオフたる『人間』シリーズを彷彿とさせる、作品世界内整合性にとても生真面目な作品なのである。などと言ってもアニメ版『物語』シリーズしか知らない人には何を言っているのかさっぱり分からないだろうなぁ。肝心なのは、西尾維新は本来そういう細かいことが出来る作家だということだ。そして、久しぶりにそこで良い仕事を見られたのだ。『終(上)』とはまた違った方向で傑作である。


アニメ版の今回の範囲内の話。鎧武者がわりとイメージ通りの路線の鎧武者だった。中身のない日本風の鎧だけが動いている、というのに他にどういう表現があるのかって気はしないでもないが、イメージ通り。バラバラになった鎧がくっついたり、どんどん頑丈になったりするのも良く出来ている。何より、また雑談で時間を無駄遣いしている、と思ったら怪異事件発生、そこから状況が二転三転、という話のテンポが良い。満足度の高い映像化だ。


おまけ。アニメ版用の厳密な時系列。

『傾』。夏休み最後の日に始まり、エピローグで二学期最初の日(始業式)になる。

『鬼』のエピローグ以外。『傾』の最後から直に続く。二学期最初の日から翌々日まで。エピローグは大分後。

『終(中)』。『鬼』本編の最後から続く。これまたエピローグ(及び冒頭)は大分後。その時点はネタバレなので今は言わない。

『終(上)』。扇との初対面。複数のエピソードからなり、作中でも数日経っているが、間に別のエピソードは絡まないので細かいことは割愛。

(千石が神になる)。該当エピソードはオチの性質上、どこからどこまで本当にあったことなのか不明なので、確実に言えることのみを記す。

『鬼』のエピローグ。扇がいる、八九寺との別れは四か月前だと語られている、以上の点からこの位置。

『恋』。千石の問題が解決。

『憑物』。

以上のようになり、『鬼』のエピローグ以外から『終(中)』までと『猫(白)』とがほぼ同時に展開している。
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テーマ : 〈物語〉シリーズ
ジャンル : アニメ・コミック

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