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憑物語

ファイナルの始まり。

或いはセカンドの終。


『物語』シリーズは大きく三つのシーズンに分けられる。『化物(上)(下)』『傷物』『偽物(上)(下)』『猫(黒)』の六冊からなるファーストシーズン。『猫(白)』『傾』『花』『囮』『鬼』『恋』の六冊からなるセカンドシーズン。そして、この『憑物』に始まるファイナルシーズンである。セカンドシーズンは『猫(白)』が唐突に言い始めたことでそれ以前に告知の類は一切無かった。ただ、『猫(黒)』の巻末でその後セカンドシーズンと呼ばれる一連の作品群全てのタイトル及びその発売時期の発表がされており、結果的にそれは全て守られた。守られたのだが、スケジュールを守ることに懸命になり過ぎたのか、作品の面白さは最初の二冊ぐらいがピークで後は徐々にグダグダになっていった感がある。

対してファイナルシーズンは、セカンドシーズン最後の『恋』の時点で次からファイナルシーズンになるとハッキリ告げられていたが、詳細なスケジュールは無かった。実際発表は不定期で、その内容も事前に聞いてないものがいきなり増えるようなことが繰り返された。ただ、変にスケジュールを決めず作者がある程度自由に書けたためだろうかクオリティは総じて高い。

しかし、何事にも例外はあるものである。この『憑物』は雑談が異様に長く本題に中々入らない、その本題も長々と引っ張るわりに中身が無くパッとしない、などセカンドシーズンの作劇で悪いところが凝縮されたような代物である。話自体も『恋』終了の少し後ぐらいに来る内容であり、色んな意味でセカンドシーズンの一部と言われた方がしっくり来る内容である。

あくまで個人的評価であるが、ファーストシーズンで一番駄目なのが『猫(黒)』、セカンドシーズンが『囮』としたら、ファイナルシーズンは『憑物』だ。逆に一番良い方は判断に悩む。ファイナルシーズンは『憑物』以外はどれもこれも甲乙付け難く良かったので。


あくまでアニメ版の話としては、よくこの話をここまでと思う。話を滞らせるだけのくだらない雑談を可能な限り切り捨て、吸血鬼の力に頼りすぎた阿良々木くんを襲う因果応報、そして、それに始まる一連の事態がいかに不可解に過ぎるかを強調する流れになっている。会話劇なのは確かだが、冗長とは思わない。

そもそも本作は、煽り文句としては阿良々木くんを襲う異変であり、サブタイは「よつぎドール」で即ち斧乃木余接についてなのだが、終わってみれば都合の良過ぎる展開及びそれを演出した黒幕の存在が一番印象に残るようになっている。阿良々木くんが吸血鬼に近づいたのも、斧乃木の経歴も、敵と思われた手折正弦すらも、全て黒幕を演出する駒に過ぎない。誰あろう正弦自身が展開を全く理解できていないと明かす最後の会話は圧巻だ。この辺を経て黒幕の強大な存在感を読者、視聴者も作中人物も意識するようになる点にこそ、本作がファイナルシーズンの最初を名乗る真の意味があるように思える。その点、アニメ版は満足行く構成だ。

まぁ、会話の背景で明らかに作中現実とは無関係な背景を延々垂れ流す演出がひどすぎて、ストーリー展開そのものが霞んでいるのがなんだがな。どんなに編集しても会話自体が多過ぎかつ長過ぎるので飽きさせないようにしたい、というのは分かるがさすがにやり過ぎ。ただ、黒駒とか原作の文章の引用方法とかが今までのシリーズとは変わっていたのは面白かった。


最後は『猫(黒)』のように後続の作品制作を告知する、のかと思いきや何事も無く終わった。まぁ、この後はいずれもとてつもなく面白いのだが、通常の一クール、二クールという枠でそれを再現するのは困難な作品が続くのでいきなり一挙にアニメ化などと言われない方が嬉しくはある。
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