大海原の小さな光

サブタイの内容が絡むのはラスト数分だけで、そこまではハロウィンがどうのというかなりどうでも良い話が繰り広げられる。この時点でかなりおかしい。ハロウィンってそういうものだったかとか、パワーアップをお披露目するのが最後だけというのは何度かあったが意外な強敵による新展開が最後だけというのは珍しいとか。

更に、以前プリキュアの必殺技を食らったから変調をきたしたって、いや今までそんな描写全く無かっただろとか。似たようなネタとして『ハートキャッチ』でサソリーナが一回プリキュアの必殺技を受けて以降の展開があるが、あれはちゃんと受けて以降様子がおかしくなっているのを何度か描いてあったから、倒されるまでの積み重ねとして成り立ってるんだ。ところが本作の場合、攻撃を食らってから随分間が開いたのにもかかわらずその間特に描写が無かったからただただ唐突なだけで中身の無い話になっている。相変わらず構成がおかしい。

そして、オレスキーとプリキュアとの問答に至ってはもう呆れて言葉が出ない。これはただの洗脳だろ。しかも、異能バトルものに出てくる精神攻撃系の中でも特に無茶苦茶性質の悪い奴。プリキュアは邪悪な精神攻撃を使う悪の組織で、オレスキーは自我を捻じ曲げられたかわいそうな被害者にしか見えない。攻撃が破られて本当に良かった。むしろ助けが来るのが遅くも思えるけれど、助かった以上文句も言えないか。


あぁ、そうそう、まさかの強敵はいおなの姉だそうです。色んな疑問があるけど、そこは無視しよう。以前、ファントムが変身したアンラブリーのときにはあまりにつっこみどころが多過ぎて、プリキュアの偽物ネタ、敵ネタは年々出来が悪くなっているのではないかと思ったけれどなるほど、敵ネタはこちらが真打であったか。思えば生き別れの家族が敵対というのもベタなネタだ。まぁ、もう何事に対しても特に期待しないけどな。


あとは誠司、めぐみ、自称神の一方通行な恋愛劇、これだけは中々楽しい。普通の感覚のドラマならここで、苦しむ誠司にお節介とも言える干渉を繰り返す内にひめがいつしか誠司にほれて、みたいな展開を期待するところだが、以前理不尽な展開でひめの誠司に対する恋愛感情を無かったことにした作品だからなぁ。もう、何も信じられない。ただ、現状だけは楽しい。