大海原の小さな光

今回は記念すべき『プリキュア』シリーズ放送５００回目だそうである。別に数えたわけでないが、間違う要素も無さそうだし、信じて良かろう。尤も、話の内容はその記念とは関係無い。良いですね、変なネタで話を曲げたりしない態度には好感が持てる。

主な話題は多くの子供の引率での潮干狩り。それ自体は、アニメのネタとして珍しいというだけで、別に良いのだがなぜか執拗に蛤にこだわる。蛤は少々レアなのでは、普通にアサリで構わないのでは、そんな疑問は完全に無視してやたらと蛤の収穫ばかり狙う。しかしながら話の終わり、オレスキー将軍を倒したところでこの不可解に説明がつく。情けをかけたか、一緒に蛤を食べないかと問うプリキュア一同に対し、オレスキーは一瞬乗りそうになるも即座に断った。「その手は桑名の焼き蛤」という古いギャグで。それが言いたかったのか。

そんなわりと冗談みたいな話であるが、一応、出だしは前回の話題、プリキュアハンター・ファントム出現を踏まえている。世界中では続々と狩られているらしい。また、潮干狩りの途中でめぐみが好きとか嫌いとかいったことについて軽く諭され、前回のことを思い出していたりもした。やはり前回を踏まえた話ではあるのだ。

前回が真面目な方に傾いていたので、今回は逆に馬鹿っぽい方向に全力を出してみたということなのかもしれない。作中人物の言っている、ファントムの攻撃が恐ろしい状況であるからこそ不幸を糧とする敵を調子付かせないように笑う、というのには実際一理ある。作品自体がその精神を体現している、ということであろう。


今回の記念企画は、『ハピネスチャージ』一同。この作品のは出ないものとばかり思っていたので完全にしてやられた感がある。５００回記念の意味もあるのか。