大海原の小さな光

今回は主に説明です。いや、今回も、かも知れない。色んな設定を決して説明くさくなり過ぎないように描きながら、めぐみとひめとの間に確かに友情ができて、ハピネスチャージプリキュアという明確なコンビになるまでを描く。まぁ、良い話でした。

それにしても、語られる設定が衝撃的です。普通に歩いて行けるところにブルースカイ王国の大使館が立っていて、そこでめぐみが神を自称するプリキュアの後見人らしき人から幻影帝国のことについて教えられる。元々は異世界にあったのだが双方を繋ぐ空間の裂け目が直らずそのまま国交が出来てしまったという『ドキドキ』最終回めいた大馬鹿展開でもない限り、ブルースカイ王国は元々地球にあったことになる。自称・神のブルーも守備範囲は地球だそうだし、どうやらこの話は徹頭徹尾地球由来ということにする可能性が高い。『プリキュア』シリーズとしてはわりと珍しい話です。

そして幻影帝国との戦いは既に世界全域で繰り広げられているのだという。この際画面に映るのが、ブルーが地球の神であることの証明なのだろうが、明らかに地球の景観であるのが大変結構。世界の危機、などというどうとでもとれる曖昧なものではなく地球の危機であることが大変分かり易い。そんな説明がされている頃、幻影帝国側はプリキュアの中でも特にめぐみを明確な敵と定めた。地球全土で大変な被害を出している敵にピンポイントで狙われた主人公。世界をどうこうするなどと言っておきながら、何故か主人公のいるところでしか事件を起こさない、という怪現象の解決にもなっている中々上手い手です。


幻影帝国とプリキュアとの戦いは、今回も相変わらず格闘戦が多くて満足でした。後、雑兵チョイアークが本当に数多くて脅威的に見える。そして、サイアークとの戦いは殴り合いと必殺技とだけのようだな。他に何があるのかって。いや、『ハートキャッチ』風に人の心について語る時間ですよ。今回サイアークの素材となった人はめぐみも知る人なのだから、その内面について語れなかったなどということはあり得ない。せっかく、人の心を使って攻めてくると言いながらそれが無いのなら、やはり本作は『ハートキャッチ』とは似て非なる作品だ。『ハートキャッチ』は心について語るところまで含めて戦闘シーンです。


今回の十周年企画の人は、ドリーム。本放送をただの一回も見たことが無いため、リアルタイムでTV画面に映るところをみたのはこれがはじめてです。劇場版は見たことありますし、ここ数年オールスター映画で毎回見てるのであくまでTVに限って話ですが。しかし、もう既にこの人が来たか。出典が『５』シリーズだけに５の倍数回に来る、みたいな洒落っ気を予想していたが、これでは本格的に今後の想像がつかないな。


次回。正体が一般人にばれそうになる話か。定番だな。しかし、プリキュア概念は有名なのに正体はバラさないのかとか、幼馴染の少年が出てくる話かとか、個人的に興味を引かれる要素は多いな。